谷川岳 一ノ倉沢 4ルンゼ

東出L、斎藤、内田(文責)
昨夜は、出合の駐車場にデポした車の中で眠った。というよりも、まどろんだといった方が、昨夜の状況をより的確に表現しているだろうか。蒸し暑さが眠ることを邪魔し、30分ぐらいの間隔で目が覚める。なんだかんだで時間が過ぎ、結局は朝を迎えてしまったのであった。当然のことながら、体調は最悪。寝不足という名の悪魔がどれだけ体を蝕むかということを、この後、いやという程味わうこととなる。
薄暗い、朝靄のなかを出発。沢を詰めて、本谷バンドの取り付きを目指す。天気は曇り。しかし、まだ朝早いというのに暑い。まるで高温サウナの中にいるようだ。たまに吹く風が心地よく感じる。テールリッジ、南稜テラスを経て、取り付き点に到着すると、そこにはすでに3ルンゼにルートをとる3人パーティーが準備をしていた。登攀を開始したこのパーティーが落とす落石の大群ににビビリながら、我々も早々に準備し、登攀開始。岩場はとてもよく乾いて、面白いほどにフリクションが効く。グレード自体は、?級~?級のピッチが主で、そう難しく感じるところはない。ビギナーの自分でも十分にこなせるのだ。なんの苦もなくするするとのぼっていった。暑さにもマケズ、寝不足にもマケズ、ブヨの襲来にもマケズ、順調にピッチをきって、登攀開始から約3時間後に終了。ザイルを外し、草付帯をたどって一ノ倉尾根に抜け出すべく行動を開始するものの、ここからはやぶこぎの連続。斜面のちょっと急なところも出てきて、再度アンザイレンすることになった。稜線にでるまで、2時間ぐらいはかかっただろうか、体中汗だくになりながらも、ようやくに草付帯を脱出し、稜線に飛び出すことに成功した。あとは、稜線を肩の小屋まで目指し、途中雨に降られたものの巌剛新道を下り、無事下山した。いいトレーニングになっ
た一日であった。

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