八ヶ岳 小同心クラック

八ヶ岳(夏)
■日時  5月29日(日)

■場所  八ヶ岳 小同心クラック

■目的  アルパインクライミング

■天候  晴れ

■メンバー  ぐんそうさん(L)、KobaCさん、タナミーさん、ツッキー(記)

■タイムテーブル

AM4:35小淵沢道の駅 → 5:05美濃戸山荘駐車場5:15 → 5:58堰堤広場着 → 6:50赤岳鉱泉7:05 → 8:35大同心基部8:50 → 9:10小同心取り付き着

→ 9:35ぐんそう、KobaCパーティー登攀開始

→ 9:50タナミー、ツッキーパーティー登攀開始

→ 12:50横岳13:15 → 14:15硫黄岳着14:20 → 15:15赤岳鉱泉15:30 → 16:35美濃戸山荘駐車場

■コメント

5月28日(土)に小川山でE田さん、タナミーさん、ツッキーの三名はフリークライミングを楽しんだ後、諸事情により、E田さんを道の駅南きよさとまで送り届け(E田さん、日曜日のみ参加のkumaちゃんは翌5月29日も小川山で、ボルダーの予定)、小同心クラック参加組は小淵沢の道の駅へ移動。

道の駅にある、日帰り温泉「延命の湯」で温泉を満喫し、寝る準備を始めた頃に、ぐんそうさん、KobaCさんが到着。日曜日の出発時間等を確認し、就寝。

日曜日は、朝4時起床し、KobaCさんの車に同乗させて頂き、4時半過ぎに美濃戸山荘に向け出発。KobaCさんのお車のおかげで、美濃戸口から美濃戸山荘までの1時間の歩きをしなくて済むのは、非常に有難い(タナミーさんは何回か八ヶ岳に来ているが、今まで一度も美濃戸山荘までの1時間の歩きをしたことがないという、なんとも恵まれた方)。

美濃戸山荘駐車場を朝5:15に出発、新緑が美しい森の中の登山道を赤岳鉱泉目指し歩いていく。

約1時間半で赤岳鉱泉に到着。外のベンチで軽く行動食を食べ、身支度を整え、いよいよ、大同心稜に向けて出発。

赤岳鉱泉から硫黄岳方面に向かう登山道を少し進むと、硫黄岳方面と、大同心沢の分岐の道標が立てられたポイントに来る。

一般登山者立ち入り禁止のロープが張られているので、このロープをくぐり、大同心沢の踏み跡に沿って登っていく。

大同心沢と一般道の分岐点

大同心沢と一般道の分岐点

途中からどんどん勾配がきつくなり、踏み跡もかなり荒れていて、歩きにくい部分もあった。ぐんそうさん、KobaCさんは非常に健脚で、急登でもかなり早いペースで登って行く。

自分は、緑に入会して丸1年、ほとんどフリークライミングばかりやっていたので、本気のアルパインは1年以上ぶり。山を登る力、脚力が確実に衰えていることを実感する始末。

前を行くお二人に少しでも追いつこうと登っていると、かなり呼吸も乱れ、オーバーペース気味に。そんな時、私のペースに合わせてくれて、後ろから登ってくれているタナミーさんから、「呼吸整えて、ゆっくり自分のペーでいいですよ」とすかさず、アドバイスをいただく。本当にありがたい。

大同心稜

大同心稜

大同心稜は尾根道なので、急登ではあるけれど、木々の間から、景色が見え出し始める。

ようやく、樹林帯を抜け、ハイマツ地帯に入り、正面には大同心が、後ろを振り向くと、北アルプス、中央アルプス、御嶽山、乗鞍の山々の絶景が。

大同心稜基部が近づく

大同心稜基部が近づく

赤岳鉱泉を出発し、約1時間半で大同心基部に到着。

大同心基部を右側に周り込み、基部から1段降りると、小同心取り付きへのトラバースとなる。明瞭な踏み跡があるので、迷うことなく小同心取り付きへ到着。

大同心から小同心へ

大同心から小同心へ

他のパーティーはおらず、小同心クラック貸切であった。取り付きは、広いテラスとなっているので、安心して準備ができる。

いよいよ、標高2800mでのクライミング開始。

9:35 ぐんそうさん、K0baCさんパーティーから登攀開始。1P目ぐんそうさんリード。以降、つるべ式での登攀。

ぐんそうさん Climb on!

ぐんそうさん Climb on!

9:50 タナミーさん、ツッキーパーティー登攀開始。タナミーさんオールリード。

1P目は階段状になったフェース部分を左上し20mほど登ったところに1つ目の終了点があるので、一旦ここで切る(本当の1P目終了点はさらにチムニーを上がり20mほど上である)。

ホールドは豊富で、見た目以上にしっかりしている。念のため、ホールドチェックをしながら登っていく。岩角にスリングを巻き、ランニングビレイを取っていった。

2P目はチムニーを登りきったところにしっかりとした、ペツルの確保支点がある(本当はここが1P目終了点と思われる)。

チムニーは、フリークライミングでのチムニー登りとは全く異なり、豊富なホールドをうまく使い、登っていくだけなので、全く難しさは感じなかった。

1P目終了点から 景色はなかなか

1P目終了点から 景色はなかなか

3P目はややかぶり気味のクラック(というより、チムニーかな?)も、スタンス、ホールドともに豊富で、奥に入り込まずになるべく手前側をステミングの要領で登っていく。最後に左側に小同心の肩の部分(下はすっぱり切れ落ちているので見てはいけません)があるので、躊躇せず、エイっと体を外側に一歩出し、上に登れば終了。

ハーケンもあり、終了点は、ペツルがしっかり打ち込まれている。

4P目はテラスの上に左右2ルートがあり、左側のルートを選択。ゆるい凹角を登ると小同心の頭にひょっこり顔を出し、終了。

小同心の頭

小同心の頭

ひょっこり顔を出したらぐんそうさんに撮られた

ひょっこり顔を出したらぐんそうさんに撮られた

登攀自体は結構あっけなく終わってしまったが、非常に素晴らしい景色の中でクライミングをすることができ、これぞ、アルパインクライミングでなければ味わえない醍醐味だと感じた。

小同心の頭から、横岳頂上直下まではリッジ伝いに進み、頂上直下の岩場は、ぐんそうさん、KobaCさんパーティーが、フィックスロープを張ってくださり、アッセンダーを付けて登り、横岳登頂。

横岳の直下

横岳の直下

横岳直下を登攀する

横岳直下を登攀する

横岳山頂でしばし、休憩の後、横岳から硫黄岳まで縦走し、赤岳鉱泉に向けて下山開始。

横岳山頂で

横岳山頂で

赤岳鉱泉にてしばらく休憩の後、下山開始、美濃戸山荘駐車場に16:35到着。

朝、出発してから丸12時間の長丁場であった。

登高計は153階分。

総歩行数は22783歩。

今回の小同心クラックはぐんそうさんが、冬の下見と、初登者のスピリットを感じたいから選んだということだった。

アルパインクライミングの素晴らしさを改めて感じることができ、非常に充実した山行となった。

ぐんそうさんから、今後もし自分がリーダーとなった場合の心構えや、注意点を教えていただいた。

タナミーさんからは、マルチピッチの場合のセカンドビレイ時の注意点や、いかにスムーズにロープを上手く扱うかのポイントを教えていただいた。

今はまだ、give&takeのgiveばかりだが、早くtakeできるように頑張ろうと強く思った。

帰りはスパティオ小淵沢の中にある本格中華 広東料理の「山水楼 龍淵」(東京日比谷の名店 山水楼)で美味しい中華料理を頂き、解散となった。

 


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