今回の当初の予定は一日目に南沢の大滝でアイスクライミング、二日目は阿弥陀岳北稜をやる予定だったのだか、自分がゲーターを忘れてしまい、もしラッセルが必要になった場合、雪が靴に入ってしまうと言うことから二日目も小滝でアイスクライミングという、アイスもうエエわ!って言うくらいアイス三昧の二日間になった。
メンバーはM- spo(代表)と自分の二名
金曜日、新宿へ23時に集合し中央高速を飛ばし小淵沢を降り美濃戸方面へ、途中でテントを張り、寝酒を飲み就寝。
翌朝6時起床、テントを畳み美濃戸から車で林道を抜け赤岳小屋に到着。
準備を済ませ、8時出発。
登山道は治山工事により迂回路を通るようになっていて登りがきつく凍結もしておりアイゼンを履いて歩く方が安全だったかも知れなかった。
途中で一本休憩を取り、行者小屋方面と大滝方面との分岐があり、大滝方面は前日までのトレースはあるものの、この日の踏み後はまだ付いていない。
大滝の前に小滝が姿を現した。
小滝と言えどそこそこのサイズがあり氷も良く発達していて楽しく遊べる感じだった。
更にその先、大滝に10時到着。
流石に「大滝」と名付けられているだけあり、神津牧場のアパッチとシャイアンを合わせたよりも全然サイズはデカイ!
まだ、誰もおらず貸し切り状態になるかと期待したが流石に人気ポイントであるだけにそうは行かず、後から2パーティー程大滝に取り付きに来た。
代表にお願いし、リードをやらせてもらった。
ルートは大滝の右側部分。
前回の神津牧場のリードの練習の感覚は残っていたものの、やはり不要に力んでしまい、必要以上にアックスを氷に叩き込んでいたせいか、腕がホキて仕方がなかった。
なんとか、ロープを伸ばし抜け口に差し掛かった時完全に腕がホキらかし左手のアックスを残置した状態で落下してしまった。
残置したアックスがしっかりアイスに効いていたせいでロープにテンションがかかる前にリーシュが落下を食い止めてくれた。
その様たるや正に神津牧場のryoと同じ状態で、もしryoに見られていたら爆笑されていたかも知れない。笑
ホキた腕を振るいなんとか、大滝を登り切り支点を作り懸垂で降りると真ん中ルートに5人パーティーが左の一番立っているルートに年輩の2人パーティーが取りついていた。
代表と交代してビレイの準備でもしようとしたとき
ドサァッッ!
っと言う激しい音で左側を見上げると、何と年輩パーティーのクライマーが落下しモロにグランドフォールしていた。
ビレイヤーのおじさんは
「大丈夫ですか!?」
っと大きい声で聞くも、クライマーのおじさんは立ち上がるも流石に声が出ずにいた。
暫くすると
「大丈夫なんだけど、代わって下さーい。」
っと言い選手交替していた。
真ん中のルートに取り付いていたリードのクライマーは代表が登って降りてきてもまだ抜けきっておらず、相当苦労しながら登っていた。
その間、年輩パーティーはグランドフォールこそしなかったものの何回も落下し、自分が再び登っている最中にも
「うわぁーーっ!!」
っと、大声をあげながら落下するものだから、自分も腕がホキて余裕が無いにもかかわらず、年輩パーティーの方を見ると頭からまっ逆さまに落下していた。苦笑
この年輩パーティーは合計して5~6回は落下していたのでは無いだろうか?
結局大滝を登り切ることが出来ずにトラバースして上に上がりスクリューなどを回収しているようだった。
正直、自分も落下したりして人の事など言え無い程にホキではあるものの、あの年輩パーティーのホキ加減はヤバイを通り越して身の程知らずと云わざるを得ないレベルで余りに危険だと思った。
幸い、怪我はしていないようであったが立っていて難しいルートをやるのであれば自分のレベル位はしっかり理解して挑みたいものだ。
結局自分たちは2本ずつ登り満足してしまい、15時半頃に撤収。
小滝の近くにテントを張り早くも酒盛りを始めた。
夕食の鶏と白菜のクリーム煮を食べ21時就寝。
翌朝、6時に起床。
玉子雑炊を食べ8時、目の前の小滝に取り付いた。
なんでも、この日の朝はこの冬2番目に冷え込んだらしく、ただ立っているだけで爪先がジンジン痛くなる。
それほど冷え込んでいるのだが水量が多いのか小滝は中央部分以外はだいたい水が滴っている状態。
代表、自分とそれぞれリードで登りその後はトップロープを張った。
その後、3人パーティーがやって来て、小滝に取りついたものの結局登らずに引き上げてしまった。
更にその後、6人パーティーがやって来た。
どうやらガイドのパーティーらしく、ガイドのおじさん一名にその他全員女子と言う贅沢な一行だった。
つい
「女の子だけでアイスクライミングなんて凄いですね~。」
っと、話しかけ雑談を交わすと、なんでもそのガイドさんはガイドの中でも有名な方らしい。
そのガイドさんがリードで登るやその実力は一発で分かった。
自分も代表も
「うめー!スゲーキレイ!」
っと、声を出した。
全く無駄の無い、勿論フィーフィーなど使わずランナーを取って登って行く。
自分たちが驚いていると、女子たちが
「先生~!上手いって誉めてるよ~!笑」
っと、黄色い声援をかけていた。
羨ましい限りである。笑
ガイドさんが支点を作り降りて来たのでアックスを見せてもらうとcassinの多分コンペモデルなのだろうか?400g程度しかなく凄く軽い!ピックも身が薄く、いかにも氷に食い込みそうなアックスだった。
値段を聞くと1本3万ちょっとするドライツーリングにも対応したモデルだそうな。
キレイな登りと言いアックスと言い、良いもの見せて頂きました。
結局、自分たちはリード含めて合計4本ずつ登り完全に腕がホキたので12時半撤収。
テントを畳み下山し車に14時半到着。
延命の湯に浸かり帰宅となった。
それにしても天気はドピーカンで北稜をやっていたら、それはそれで最高に気持ちがいい登攀になったに違いない。
アイスクライミング三昧で楽しかったので十分満足なのだが、ゲーターを忘れたのが少しだけ悔やまれるのでした。
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