太刀岡山 左岩稜+

太刀岡山
■日時 6月5日(日)

■場所  太刀岡山

■目的  マルチピッチクライミング/フリークライミング

■メンバー E田さん、K田さん、ツッキーさん、mike(記)

■天候 曇り後晴れ

■コメント

クラックのあるマルチピッチ入門ルートとして先輩方にはお馴染みの太刀岡山 左岩稜。前回フォローだったK田さんが全ピッチリードすることに主眼を置いた計画に、私も混ぜていただく形で参加させていただいた。

午前中は雨の予報で、有笠山への転戦も考えたが、結局初志貫徹となった。

登山口についてみると、前夜の雨は上がっているが、全体に曇っていて山にはガスがかかっている。

K田さん・ツッキーさんパーティが先行、E田さんと私が後行の2・2編成だ。私は左岩稜は初めて。ナチュプロのリード経験は殆どないのでかなりドキドキだったが、E田さんのお声掛けに応えて、K田さん同様9ピッチ全部をリードさせていただいた。ただし、私の荷物はフォローを務めてくださるE田さんが持ってくださった。

各ピッチの内容はすでに諸先輩方の記録に詳しいので割愛し、印象に残ったことを記させていただく。

1ピッチ目出だしはやや左のうすかぶりのクラックを登る人が多いようだが、私達は右側にある下部がスラビーな凹角のクラックから登った。(『日本100岩場』の記述にも右の凹角状とある)雨はあがっているものの、スラブがじっとり濡れているので滑りヒヤっとした。

そのすぐ上もバランシーなムーブが要求された。IMG_6764上段は手の小さい私にとってはフィストも決まらないサイズで、手首をひっかけて登るような感じで切り抜けた。登りに余裕がないときはカムの効きに自信がなくてもセットし直すことができず、別のカムを上に足したりした。

E田さんより、開き過ぎのカムがあったとご指摘を受けた。回収もしにくくなるので注意が必要だ。

2ピッチ目の凹角では左のクラックに半身を入れ、ずりあがって行くと、意外と順調に登ることができた。左奥に手がよくかかるフレークがあった。IMG_6765最初のうちは先行パーティが何色のカムを決めているか、目を皿の様にして見ていたが、数多くキメて行くうちに段々ナチュプロにも慣れてきて、その場で自分で考えられるようになってきた。

スクイーズチムニーを過ぎてスラブを登れば稜線上に出ると、あとは爽快な岩稜歩きが主体となる。いつしか天気は回復し、眼下に里山の風景が広がる。IMG_6766ルートの屈曲や谷間などを見ながらロープの流れを考えて、アルパインヌンチャクを使ったり、時にはピンを使わずにピナクルにスリングを掛けて支点にしたりと、工夫しながら登るのは楽しい。

だが稜線歩きはもうすぐ終わりというところで、ロープの流れが悪くなり、1ピッチ余計に切ってしまった。ピッチが増えればロープを引き上げる回数が増え、当然力も使うし時間もかかる。マルチピッチのむずかしさや長時間リードすることの大変さを痛感した。

最後のスラブもナチュプロを併用しながら楽しんで左岩稜のクライミングを終えることができた。

私がスラブを登っている間に、E田さんとK田さんはフリーエリアに移動。E田さんが青空の下で★★★のカリスマ5.13aにチャレンジ。さすが5.13a、どこも核心と言えるようで、厳しそうだ。何度も何度もトライを続けるうちに陽が傾いてきて、クライマーの影が横長のシルエットになって岩肌に映しだされて美しい。IMG_6767
それにしても、左岩稜でもフリーエリアでも、他にどのパーティにも合わなかった。貸切状態である。太刀岡山に来てよかった、と思った。

 


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