雑穀谷

雑穀谷
■日時 6月11日(土)~6月12日(日)

■場所  雑穀谷

■目的  フリークライミング

■メンバー  E田さん、Kumaちゃん、ツッキーさん、タナミー(記)

■天候  6/11,12ともに晴れ 日差しが強すぎた

■登攀ルート

6/11 スーパークラック★★★★、ジョーズ★★★★、チャック★★、堰堤ルート★、ガミガミスラブ、ヨネヤンのスラブ

6/12 バットマン、ウィリーウィリー、チャック、テス(Tr)、蘇るスラブI、蘇るスラブII

■コメント

雑穀谷は2015年に”消滅する”可能性がある岩場でした。”消滅する”といっても、”跡形もなくきれいさっぱりどこかに消えてしまう”のではなく、”ダムの底に沈む”ということ。富山県にある数少ないフリークライミングの岩場で、岩質は花崗岩。

岩質が花崗岩であること、無くなる可能性があることから「行かないとね」とか言っていたのが2015年春なわけですが、なんとなしに雑穀谷に行くこともなく、2015年の年末は高知県の大堂海岸に行っていた為体(この漢字で”ていたらく”と読むことを初めて知った!)でした。

大堂海岸を訪れた正月山行は、遠征への敷居をぐっと下げてくれたわけで、それ以降、3月の普通の土日に岐阜県の瑞浪、5月の3連休に三重県の御在所、と精力的な遠征活動になっていたわけです。

これら3つの遠征に共通することはたったひとつ!

「花崗岩の岩場」

2016年になってから知ったことなのですが、雑穀谷のダム工事計画に構造上の問題があったらしく2016年での着工は見直しになっていたのでした。

次なる遠征先の獲物は考えるまでもなく、富山県の雑穀谷!になりました。今年を逃したら、もうないかもしれない!ということですね。

この雑穀谷の岩場の際立った特徴があります。日本100岩場のトポには、そのルートの面白さや人気に応じて★をつけているのはよく知られていますが、滅多にない星が4つの★★★★ルートが2つもあることです。

首都圏から6時間もかかって、雑穀谷についたのは04時ちかく。しかも天候に恵まれて?、太陽がジリジリ照らす夏のような日差し。眠気と混じって登高意欲が沸かず。土曜日午前中はまともに登れなかった。

買い出しと温泉を楽しむという逃避行のおかげ?か、午後からやる気になりました。

スーパークラックに登るE田さん

スーパークラックに登るE田さん

左上するクラック沿いに登るのがスーパークラック

左上するクラック沿いに登るのがスーパークラック

スーパークラックはクラックなんですが、ボルトが打たれていて、カムなどのナチュラルプロテクションで登る人は少ないようです。E田さんはキャメロットの5番2つと6番を持って取り付きましたが、ハングを超える手前で方針を変えました。カムが足らなくなるのが目に見えていたそうです。それがボルトが打たれている理由だそうな。

タナミーはチャックというルートに取り付き、激落ちしてグラウンドフォールしました。このルート、もともとナチュラルプロテクションのクラックだったらしく、そこにボルトを打ったとのこと。クラックはフィンガーサイズ。5.10aのクラックなので、タナミーは気軽に取り付いてはいけないグレードだったわけです。核心部のワンムーブが恐怖のためにできず、クラックにナッツとキャメロット0.1番を決めてテンションをもらったところ、ナッツが外れました。ついでに腕がロープに触れていたらしく、ロープバーンのおまけ付きでした。ジャミング、プロテクション技術などなど、クラックの技術はまだまだあまちゃんなのがよくわかりました。

堰堤ルート 取り付きは砂防のダムの堰堤の上から

堰堤ルート 取り付きは砂防のダムの堰堤の上から

砂防ダムの堰堤の上からルートが始まるという、かなり珍しい景色が広がる堰堤ルートはロープスケール25m強のロングルートでした。小川山の小川山物語を連想させるようなルートでした。

ジョーズ★★★★

ジョーズ★★★★

雑穀谷の2大看板のもうひとつ、ジョーズ。右上するクラックの下側がフレークになっていて、ジョーズの背ビレのようでした。これまたボルトが打たれていたようですが、E田さんはカムを背負ってトラッドスタイルで登ったようです。

1日目はこれで終了でした。”アプローチは0分”は大きな魅力でしたが、”すぐ近くだからいつでもできる”という気分のせいか、睡眠不足と強い日差しのせいか、ガッツいて登らないことが判明しました。

ハングを直上するのがスーパークラック カンテに右へ回りこむのがバットマン

ハングを直上するのがスーパークラック
カンテに右へ回りこむのがバットマン

二日目はバッドマンからスタート。取り付きはスーパークラックと同じですが、ハングの直上でなく、カンテ側に巻いてフェイスに上がり、クラックを登るルート。Trで登らせてもらったが、カンテトラバースがなかなかおもしろかった。

雑穀谷の最難ルート ウィリーウィリー

雑穀谷の最難ルート ウィリーウィリー

蘇るスラブI

蘇るスラブI

タナミーとツッキーさんは違うエリア(といってもすぐ隣)の蘇るスラブIとIIの2本を登り戻ってくると、ウィリーウィリーに取り付いていたE田さんが苦戦していた。記憶が確かだと、違うエリアに行くときと戻って来たときとほぼ同じ位置だった。5.12cのスラブっぽいフェイスってそういうグレードなんでしょう。

激落ちしたチャックをもう一度トライしなければ!という前向きな理由でなく、終了点を同じにするお隣りのテス5.11cをトップロープでトライしたいという理由で、チャックを登り、テスをトップロープクライミングしました。核心部のムーブがよく分からなかった。そろそろ初級者から抜け出したいと思っているこの頃ですが、まだまだ修行が足らないようです(ムーブが分からないなんてちょっとショック)。核心前後の細かいホールドは、T-WALLの赤課題を思い出させる小ささでした。中指人差し指の第1巻節までかからないホールドで体をあげるのは辛かった。

首都圏まで帰らなくてはいけないので、これで終了ということになりました。岩場を出たのが12時くらい。

★★★★ルートは5.10グレードなので、a,b,c,dでいえば5.10b/cくらい。しかもクラックの5.10b/cとくれば、タナミーにとってはオーバーグレードです。そのくらいのグレードが登れるようになってから、また来たいと思います。しかし、まぁ、雑穀谷がダム底に沈んでなかったらの話ですけど、、、。


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