Yosemite

yosemite

■日時 9月17(土)~26日(月)

■場所 Yosemite

■目的 フリークライミング

■メンバー E田さん、クロさん、タナミー

■日程

9/17 : 成田空港 – Fresno空港 – Yosemite国立公園 – Half Dome villigeのCabinに宿泊

9/18 : Camp4の受付 – Swan Slabエリアでシングルピッチ

9/19 : Nutcraker, 5.8, 5ピッチ, Manure Pile Buttressエリア

9/20 : Snake dike, 5.7R, 8ピッチ, Half Domeエリア

9/21 : レスト日

9/22 : Bishop’s terrace, 5.8, 2ピッチ, Church Bowエリア  – Cookie Cliffエリアでシングルピッチ

9/23 : Freeblast, 5.11,11ピッチ, El Capitanエリア(Salathe Wallの下部11p)

9/24 : El Capitan Baseエリアでシングルピッチ – Fresnoのホテルで宿泊

9/25, 26 : Fresno空港 – 羽田空港


■”Swan Slab”エリア 記録:タナミー

・メニュー : West Slab★★, Oak Tree Flake★★★, Gran’s Crack★★★, Aid Route★★★★

Swan SlabはCamp4から徒歩5分くらいの初級エリアです。フリークライミングをしている人だけでなく、クラックルートでアメリカンエイドの練習をしている人もいました。Yosemiteに来て初めて登るということで、グレーディング感覚や岩質なんかを確かめながらになりました。シングルロープ50mを持っていったのですが、実際に登ってみると50mではギリギリの長さだったり、足らなかったりになりました。岩壁が巨大過ぎてスケール感覚がよく分からなくなっていたんですね。

Oak Tree Flake

Oak Tree Flake

Grant's Crack フィンガージャムの練習になるルートでした

Grant’s Crack
フィンガージャムの練習になるルートでした

Aid Route 55mのロングルート カム2セットでは足りずクライムダウンして既にセットしたカムを間引いて登っていた

Aid Route
55mのロングルート カム2セットでは足りずクライムダウンして既にセットしたカムを間引いて登っていた

 


■”Nutcraker”ルート 記録:タナミー

Yosemiteでの初のマルチピッチは、星が5つ★★★★★の人気ルートのNutcracker。Royal Robinsがナッツだけで初登したことにちなんで、ルート名をついたのですが、ルート上には中間支点、ビレー点にもボルトがひとつも打たれていなく、現在でもボルトレスなルートになっていました。

ハンド、フィンガーのジャミング、レイバック、ハングの乗り越しなどが出てくるなかなかユニークな5ピッチでした。5p目にあるルートの核心部は、トポに”5.8 mantal bad fall”とあり、2mくらいの垂壁に指に入らない極細のクラックを乗り越しする部分でした。クラックへのプロテクションはマイクロナッツが入るくらいで乏しく、クラックの下側はスラブにつながっている。もし落ちるとスラブ部分へ墜落することになるので、たしかに核心でした。クラックが閉じる上側には小テラスがあり、そこにヒールフックをして登りましたが、適切なムーブかどうかはいまだに不明です。

Nutcracker 1p目のレイバック

Nutcracker 1p目のレイバック

3p目は5.6のfingerクラックから

3p目は5.6のfingerクラックから

5p目の核心は垂壁の指も入らないクラック

5p目の核心は垂壁の指も入らないクラック


■”Snake dike”ルート 記録:クロ

 

ヨセミテのシンボルとなっている、ハーフドーム。その西南壁のスラブに天空につき上げるように走るダイクをたどって頂上に至るクライミングルートがスネークダイク(5.7, R)です。クライミングは、グレードの手頃さにもかかわらずプロテクションが20m以上も取れないランナウトを途中強いられるし、アプローチと下降にもそれぞれ4時間ほど歩く必要があるなかなかハードなルートです(ヘッドランプ必携)。一言でいうと、ヨセミテの大自然を満喫しながらスケールの大きいトレッキング&クライミングを堪能できるアメリカン(セミ)アルパインクライミングでした。

タイムテーブル

午前5時30分起床

午前6時15分キャンプ4出発

前日にアプローチの偵察をしなかったので、日の出直後からアプローチを開始する計画にした。取付きに午前11時までに到着出来なかったら撤退ということを予め合意しておいた。

 

午前6時45分Half Dome Villageの駐車場からアプローチ開始

アプローチはSuper Topoとインターネット上の情報(日英)を参考にした。まずは、整備されたトレイルを標識に従って歩く。Mist TrailがNevada Fallに差し掛かる手前でLiberty Capの岩肌が左手に見えるところから、Liberty Capに沿ったClimber’s Pathに入る。

 

午前10時50分Snake Dikeの取付き到着

先行パーティー4組の渋滞が見えるのでのんびり準備。

 

午前11時20分登攀開始

1P: ルーフ下のトラバースは、プロテクションを取った後、まずはクライムダウンを5メートルくらいしてからトラバースして、その後再度ルーフまで登ると5.7のスラブピッチになる。クライムダウンしないルーフ直下のスラブのトラバースは、体感グレード5.7ではなくなり、5.10台後半はありそうな感じ。

2P:スラブのトラバースからのダイク登り。絶景を堪能しながらの高度感あふれる楽しいクライミング。

3P:右側のダイクから左側のダイクへのスラブのトラバース。スラバーにとっては至福のピッチ。

4Pから6P:永遠のダイク登り。基本的に中間支点なしのランナウト天国だが、落ちる感じもあまりない。ロープがどんどん出ていくし、広大な花崗岩の海のなかなのでロープスケールの距離感覚がマヒする。

7Pから8/9P:傾斜が緩くなってくるし、ビレイ点にボルトがなくなるので、リードのE田さんはどこでピッチを切るか、かなり悩んだ模様。

 

17時30分登攀終了

Climber’s Treeでビレイを解除した後は、Super Topoに”Slabs forever”と描写されているスラブの上をひたすら歩いて頂上を目指す。

 

18時30分Half Dome頂上からの下降開始、Half Dome Trailでまずは下降し、途中からJohn Muir Trailに合流し、その後Nevada FallからはMist Trailを歩いてYosemite Valleyまで戻る。下降開始から約1時間でヘッドランプを点灯したが、トレイルが整備されていたため道に迷う心配はほとんどなかった。満天の星空がきれいだった。

 

22時20分Half Dome Villageの駐車場到着


■”Bishop’s Terrace”ルート 記録:タナミー

5.8のハンドクラック五つ星★★★★★ルートBishop’s terraceを登りました。本来は2ピッチのマルチなのですが、60mであれば2ピッチをリンクして1ピッチとして登れるという半日で登れてしまうルートです。

Bishop's terraceの取り付きあたり

Bishop’s terraceの取り付きあたり

1p目部分はクラックにジャミングするというよりも、傾斜がかなりないのでサクサクと登れる感じでした。2p目部分がこのルートの楽しいところで、ハンドジャムがバッチリ効いて楽しく登れました。ダブルクラックあたりでは、右のクラックに右手と右足をジャミング、左のクラックに左手と左足をジャミングという具合にしてハシゴを登るかのようにして登れてしまう、ちょうどよいクラックの間隔でした。さすが、5.8の五つ星ルート!でした。

Bishop's Terrace2p目

Bishop’s Terrace2p目


■”Cookie Cliff”エリア 記録:タナミー

・メニュー : Outer Limits★★★★★

Outer Limitesは、1p目はハングクラックをほぼ垂直に登り、2p目は直上するハンドクラックから水平なルーフクラックをトラバースするルートで、グレーディングはルーフクラックについています。2pをリンクすると45m程度になることから、E田さんはリンクする予定で取り付きました。しかし1p目終了点について「ロワーダウンで降りるよ」。30mの1p目にカム6,7つというかなりのランナウト(単純計算で4,5mおきになる)しても、カム2セットでは足らなかったようです。

Outer Limitsに僕らの前に取り付いていたフランス人グループの回収役だった人がすぐ近くにあったCookie Monsterというルートをいとも容易く登っていました。その登りを見ていて5.10くらいかなと感じましたが、このCookie Monsterって5.12aですよ。何者!?って思いましたが、Camp4で偶然話をする機会があり、クライミングインストラクターさんと判明しました。やはりプロに近い人だったのです。なっとく。

Outer Limitsを登るE田さん

Outer Limitsを登るE田さん(左)Cookie Monstarを登るフランス人(右)


■”free blast”ルート 記録:飯田

El Capを登るのであれば、やはりエイドではなくフリーで登りたいと思っていた。
El Capフリーで一番易しいルートが Freerider(5.12d 35p)だ。そのFreeriderはSalathe Wallルートの上部バリエーションであり、Salathe Wallの下部11Pのみ、Heart Ledgesまでを登るのがfree blast(5.11b 11p)である。

どうせ日帰りルートだからと、あまり気合を入れないようにしていたが、やはり壁が壁だけに緊張と気合は隠せなかった。
で、6時にSalatheの取り付きに着いてみると、既に先行で4パーティ程来ており、いきなり待ちの状態。フリーで登るのは我々だけで、他パーティは皆、エイドとユマール。5.7だろうがそれをやるのではっきりいってメチャメチャ遅い。やはりこれがEl Capでの標準的ビッグウォールスタイルということか。Noseは混むから目標ルートにするならSalatheがいいなと考えていたが、SalatheもEl Capでは人気ルート二番手でとても混むということがよくわかった。

気合が削がれテンションは激落ちで3時間程待ったのちにやっと順番が回ってきた。
登攀開始が10時頃になってしまったので、この時点でHeart Ledgesまでは行けないだろうなとわかっていた。

前パーティの進行具合を伺いながら1P目(5.10c)を登り始める。いきなり4ツ星のダブルフィンガークラック。素晴らしかった。2p目までそのまま伸ばしたかったが混雑で各駅停車状態なので叶わず。

El Cap各駅停車

El Cap各駅停車

3P目(トポによっては2p目)は事前に写真で見て今回の核心だと思っていた5.11bのアンダークラックトラバース。写真で見るとツルツルに見えたスタンスだったが、近くでみると
ちゃんとエッジがあった。アンダーのところはポイントを間違えなければしっかり指も入る。悪い箇所に指を突っ込んで思わずテンションを掛けてしまった。残念。その後は普通に抜けれた。

細かいけどスタンスあります

細かいけどスタンスあります

3p目を抜けた時点で再び長い待ち状態。この時点で既に14時をまわっていた。
10秒ほど考えて「降りよう」と言った。ロープを投げるときは「スペイン人のバカヤロー」と叫んだ。(先行パーティがスペイン人だったかどうかは知らないが、スペイン語だったから)

Elcapの日帰り体験コースはこれで終了。次回はやはり上まで抜ける準備をしてやってみたい。
FreeriderはSalatheのヘッドウォールを避けるライン取りでグレード的には5.12dと易しくなっている。しかしSalateheのヘッドウォール部分のクラックピッチは無茶苦茶カッコいいのだ。グレードは5.13bと厳しいが、登ってみたくなるのだった。

空が青い。ヘッドウォールは遠い。

空が青い。ヘッドウォールは遠い。


■”El Capitan Base”エリア 記録:タナミー

・メニュー : Sacherer Cracker★★★★★, La Cosita left★★★★★

El Capitan BaseはEl Capitanのビックウォールの取り付き部分です。1ピッチで終わるルートがトポに書かれていますが、幾つかのルートはマルチピッチの1ピッチ目だったりするエリアです。

Sacherer Crackerというルート、かなり面白いルートでした。30m以上のやや左上する1本のクラックがルートになるのですが、そのサイズが面白い。クラックサイズが無段階に徐々に広がっていくという、多種多様なジャミングテクニックが試されるルートでした。下部はフィンガー、終了点あたりは半身が入るワイド。トップロープで登らせてもらいましたが、一番苦戦したのは、シンハンドサイズでした。クラックをよく探れば、どこかで甘いにしてもジャミングが効くところがあったのですが、1箇所でその”よい”場所が見つけられず落ちました。あれ?ワイドで苦しまなかったのか?と言われると、苦しんでないです。膝を入れてみたところ、うまい具合にジャミングがバッチリ効いてしまい、膝を抜くことが大変でした。なもんで、ワイド部分はさっとやり過ごしました。

La Cosista left

La Cosita left 久しぶりのNPルートリードでビビりました

Sacherer Cracker このあたりはシンハンドサイズのクラック

Sacherer Cracker フィンガーから半身が入るワイドまで このあたりはシンハンドサイズのクラック


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