■日時 2月28日(日)
■場所 城ヶ崎
■目的 トラッドクライミング
■メンバー 飯田さん、熊田さん、都築さん、山崎(記)
■天候 晴れ
■ルート
アストロドーム:マリオネット(★★)
フナムシロック:樹氷(★) 純(★) パープルシャドウ(★★★) 鬼ごろし(★)
■コメント
熊田さんの車で飯田さん、都築さん、山崎の順にピックアップしていただいて7時に戸塚を出発。コンビニに寄った後で今回の城ヶ崎は大きく午前の部と午後の部に分かれた二部構成。
午前の部(アストロドーム):
前半のアストロドームは5.12代や5.13代が目白押しの上級者エリア。飯田さんがマリオネット(5.12a)を登り、熊田さんがビレイ。都築さんと山崎は撮影と観戦にいそしむことに。
アストロドームは、その名がぴったりの天井にぽっかり穴が空いた半球状の地形で、フィックスロープを伝ってドームの中に下りて行く。ドーム内部からは海側の壁に穿たれたトンネルをくぐって外側の入り江に出られるようになっており、トンネルの上部がアーチ状のルーフになっている。何故かクライミングジムで良く見かけるアーチ状のルーフの起源はこれだったのかと、自然の造形の妙に感嘆する。陽が当たる所は暖かいが、風の通り道ということもあり、日影は結構寒い。
トンネルの上のルーフには連続してボルトが打ってあり、カラビナがぶるさがっているものが多数ある。自分が到底登れないルートだからかも知れないが、この特異な景観の中にこれでもかと打ち込まれたボルトに、違和感を覚えざるを得なかった。
マリオネットはトンネルを出て右側の壁をクラック伝いに登る山野井泰史開拓のルートで、ボルトが打たれているのは終了点のみだ。ガクンガクンと大きくハングした岩の塊が次々とのしかかるような立体的なルートは、とても自分の感覚では登れる感じではないが、飯田さんはカムをキメながら順調に直上して行く。しかしチムニーを抜けるのに手間取り、バックアンドフットで大休止。
合うカムが足りなくなり、下から投げてキャッチして続行し、何とかチムニーを突破する。「頭隠して尻隠さず」の状態で左トラバースし、
その後も恐るべき粘り強さで次々と難所を切り抜けて行く。右トラバースで終了点間際の遠いホールドを掴んだときには、「ガンバ」と応援する声にも熱が入り、無事トップアウト!
飯田さんは回収便でもう一回登り、午前の部は終了。一回だけでも大変なのに、すぐにもう一度登る根性がすご過ぎる。飯田さんとはレベルもリーチも違い過ぎて直接自分の登りの参考になる部分は少ないかも知れないが、ストイックに難ルートを登り続けるその姿勢には本当に心打たれる。
午後の部(フナムシロック):
車を移動し、フナムシロックで午前中と打って変わってクラック初心者のリードの練習を行った。
フナムシロックは「北の岩南面」と「南の岩東面」だけでも5.7~5.8の★が3ルート、★★★が1つという初心者の練習に最適な場所だ。
まずは先陣を切って熊田さんが樹氷を難なくリード。最後の方はクラックではなくフェイスクライミングのムーブのようだ。
ナチュプロのリードに慣れていない山崎は、先週5.9をトップロープ付きのリードという贅沢ダブルビレイで登ったのだが、今回は飯田さんの登りに感化されてか、熊田さんのサクサク登りに安心してか、ナチュプロでの純粋なリードにチャレンジ。2番目の支点をカムで取ったあと、ゴール手前のホールドが上手くつかめず、まさかのフォール。思い直してムーブを整えたらすぐ登れたのだが、自分がキメたカムにぶる下がるのは生まれて初めてだった。
このフォールで開き直ったというか一皮むけたような感じがして、以後山崎は純、人気ルートのパープルシャドウをリードしオンサイト。パープルシャドウはハンドがよく効き、足場もあるので登っていて不安はなかった。都築さんも樹氷とパープルシャドウをリード。女性陣もナチュプロでリードしまくる。
最後は山崎が鬼ごろしを熊田さんに続いて気持ちよくリードして終了。段々「どこに何番のカムが決まるか」という目でルートを見られるようになってきて、自分でナチュプロをキメながら登る楽しさを垣間見たような気がする。
帰りは「魚処・おお田」(太田水産直営店)に立ち寄り全員干物膳を堪能。カマスとアジの干物、茶碗むし、魚のそぼろ、味噌汁ご飯、香の物がついて\1200と、なかなかリーズナブルだった。