城ケ崎

城ヶ崎 ファミリークラック・エリア

■日時 2月21日(日)

■場所 城ヶ崎

■目的 トラッドクライミング

■メンバー 飯田さん、田名網さん、山崎さん、都築(記)

■天候 快晴(気温もかなり上がり、すっかり春の陽気)

■ルート 漁り火ロック: イサリビクラック・ライト(★★★)、ジャムウエーブ、フットアップ・ルーフ、ホワイトサタデー

■コメント

山行前日の20日(土曜日)は南岸低気圧が発達して通過し、各地で大雨警報が発令されるほどの季節外れの大雨となった。天気予報では日曜日は高気圧が張り出し、晴れの予報だった為、事前の打ち合わせ通りの出発予定となった。
別動隊は、同じく21日に松木沢でのアイスクライミングの予定だったが、大雨の影響で氷の状態が良くないだろうという事で山行中止となった為、アイスに参加予定だった田名網さんも急遽、クライミングに参加となった。

朝六時半に横浜駅に集合し、メンバーをピックアップし、城ヶ崎に向かって出発。
朝のうちはまだ、雲も多く、どんよりとした空模様で、本当に晴れるのか、ちょっと心配だったが、小田原を過ぎた辺りからどんどん天気が回復し、湯河原を過ぎる頃には、すっかり快晴となっていた。気温もどんどん上昇していたので、きっと岩の乾き具合も早いだろうねと、皆で期待していた。
ただ、クラックの中は、雨の滲み出しがあるだろうから、今回も雑巾はもちろん持参してきた。先週のファミリーエリアも、雨の翌日のクライミングだった為、飯田さんがクラックの中をせっせと雑巾でお掃除してくれていたのだった。なんだかクラックには雑巾は必携だな〜

今はちょうど、川津桜まつりの期間中のため、稲取方面への135号線下りの交通量がいつもの日曜日に比べて、かなり増えている感じがした。
(帰りの上りの大渋滞が心配・・・おかげで帰りはGoogle先生の道案内で、かなりエグイ道を走らされる事となった)

今回は漁り火ロックでのクライミングの為、八時半頃には富戸に到着。アプローチで少し住宅街の中を迷うが、無事に現地に到着。既に先着の1パーティーが準備をしていた。
低気圧の余波でまだ波はかなり高めで、砕け散った細かな波しぶきがミスト状態で陸に向かって飛ばされてくる。
目の前には伊豆大島がドーンと浮かんでいて、春の陽射しでキラキラ輝く相模湾は本当に綺麗だった。城ヶ崎はいつ来ても、本当に心癒される風景に出会えて、こんな素敵な場所で、頼もしく、楽しい仲間達とクライミングが出来るって、本当に幸せな事だな〜と、しみじみと感じた。
岩場は南向きのため、九時頃にはだいぶ岩も乾きつつあった。天気も快晴となり、2月とは思えないような太陽の強烈な日差しが!
今までは、防寒対策が必須だったのに、これからは日焼け対策しなきゃいけない。季節は確実に春に向かっているのを実感。

飯田さんが朝1本目にジャムウエーブにトップロ―プを張ってくださった。このルートは上部が岩陰となるので、滲み出しが、かなりあり、早速、雑巾の出番となった。飯田さんが今回もせっせとお掃除してくれた。有り難うございます。なんだか、朝一番のお掃除タイムはすっかり、恒例となりつつあるような気が・・・
山崎さんと都築がトップロープでトライ。田名網さん、リード。下部はハンドがバチ効きで足もしっかり決まるので、全く問題ないが、テラスから上のフィンガーがかなり細く、自分はトップロープだったので、レイバック気味に登ってみた。これをリードで登るのはスタンスをしっかり決めないと難しいだろうなと感じた。

クラックの乱れは心の乱れ

クラックの乱れは心の乱れ

次にホワイトサタデーに飯田さんにトップロープを張っていただき、山崎さん、都築がトライ。田名網さん、リード。飯田さん曰く、このルートは城ヶ崎にある全ての5.9の中で一番難しいと言われているとの事。
核心は中間部の、ドッかぶりのクラックにジャムを決め、体をグイッと引き上げ、左に体重移動させつつ、岩を乗っ越す部分。
飯田さんのビレイをしつつ、ムーブをしっかり頭に焼き付けて、トライしてみたが、なかなかドッかぶりのクラックに右手のジャムを上手く決めて体を引き上げる事が出来ず、核心部を乗っ越せず、腕がパンプし途中敗退。
続いて山崎さんがトライ。核心部での体重移動がとっても上手で、右手のジャムもしっかり決め、ボルちっくなムーブで乗っ越しノーテンでTO。さすが。山崎さん、強い!
田名網さんのリードを見ながら、カム決めの勉強をさせてもらう。核心部の落ちたらヤバい所は2本取り。ジャムを決めたい良い場所には、カムを決めてはいけない。ロープの流れも考え、スタックしそうな所は避ける。田名網さんも核心部は、見事なヒールフックと、体重移動でグイッと乗っ越し、OS。

この一手に全てをかける!ホワイトサタデー

この一手に全てをかける!ホワイトサタデー

お昼近くになっても他のクライマーは来る気配もなく、この日の漁り火ロックは2組で貸し切り状態決定。
皆が、黙々と真剣にクライミングに集中していて、波の音だけがBGMの本当に心地よい空間だった。

午後は、飯田さんが今回のお目当てだった、イサリビクラック・ライトをリード。
下部が思ったより、悪いらしく、かなり腕が疲れてしまった様子。緊張感が伝わってくる。
中間部で少しレスト。上部はあっさり登っていかれた。

IMG_1099

イサリビクラック・ライト 核心は上部の閉じたクラックのはずだが、リーチある人には問題ない模様

田名網さんが、フットアップ・ルーフ(5.10a)を見事OS。自己OSグレードを更新との事、おめでとう!
核心部のルーフ下から左に乗っ越す所は、まさにフットアップ!!思いっきりグイッと高く持ち上げて、お見事でした。
続いて、飯田さんが、フットアップ・ルーフをリード。核心部で、空間が狭いから足が邪魔だ〜!との、なんとも贅沢な嘆きのお声が・・・
クライミングにおいて、長い手足は圧倒的に有利なはずなのに、たまには、その長さが邪魔になる事もあるんだね〜と、皆で大笑い。

上部崩壊してるから慎重に。フットアップルーフ

上部崩壊してるから慎重に。フットアップルーフ

終了点でロープをホワイトサタデーのルートにトップロープ用に付け替えてもらい、山崎さん、都築が疑似リードでNPの練習をさせてもらう。
飯田さんから、カム決めの際のポイントを教えて頂き、実践へ。そのあと、飯田さんから、セットしたカムの採点をして頂いた。
岩の形状をよく見て、並行したきれいな場所にカムを決める事、フレアー気味の所は外れ易いのでNG、ウオークインしてしまう習性があるので、深く決めすぎない、かといって浅すぎてもいけない。四本の歯がしっかり同じバランスで岩に接地するように。
頭では理解していても、なかなか難しいし、奥が深い。だからこそ、やり甲斐がある。やはり実践あるのみ。

擬似リードはビレイヤー二人付きの贅沢仕様

擬似リードはビレイヤー二人付きの贅沢仕様

今回のクライミングはここで無事終了。お天気も良く、また、たくさんの事を学ぶ事ができ素晴らしい1日だった。

夕食は飯田さんがリサーチしてくれていた、定食屋さんに行こうとしたが、お休みだったため、その近くのドライブインにて夕食。飯田さんは生姜焼き丼定食、他3名は天丼定食。頼んだ天丼定食がボリューム満点で、どんぶりの蓋から天ぷらがはみ出ている。クライマーがこんな高カロリーな食事食べていいのか〜?でも、皆、完食してた。かに汁も美味しかった。

IMG_1107

天丼 エビ天が丼からハミデテます

帰りの135号線はやはり行楽帰りの車で大渋滞。熱海辺りまでは、比較的、順調に流れていたが、その後渋滞にハマり始めた為、グーグル先生にお尋ねしたとこ、裏道を行けとの指示が。やっぱりそうきますか〜と。グーグル先生の指示に従うのは我々の鉄則なので、大渋滞の車列からいきなり1台だけウインカーを出し、街灯もなく、公道の標識も見当たらない、地元の人も通らないような真っ暗な山道を恐る恐る進んで行く。
いくつかヘアピンカーブを過ぎた辺りで、田名網さんがいきなり、「霊気を感じる」というので、皆で「えっ〜〜!田名網さん霊感あるの?なんか感じちゃったの〜?」「マジ〜〜?」と騒然としていると、「イヤ、冷たい空気がくるのを感じただけで・・・」
なんだ、そうだったのか、良かった、なんか憑いてきちゃったのかと焦ったと口々に。
途中、子犬販売所の土地に間違えて入りそうになったりしながらも、ようやく旧道に合流して、渋滞区間を随分パスする事ができた。
伊豆からの帰りは、どうせ高速も渋滞にハマるだけなので、ひたすら国道1号を走り帰路につくのが最近の定番となっている。

帰りの車中もクライミング談義やら、スイーツ談義に花が咲き、楽しい1日は無事に終了したのだった。


投稿する

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)