今年の冬シーズンはほとんど山に行く計画が無く、この春合宿が久しぶりの山行となった。 場所は白馬連峰の杓子岳双子尾根である。自分は春山は初めてであり、 さらに今回は若手のみの合宿となるため、期待と若干の不安を抱きながら合宿当日を迎えた。
5/3(木)晴
この日は入山だけの予定なので、新宿発10:00のあずさ11号で行くことにした。 白馬までは直通でとても便利なのだが、指定席券を取れなかったため一時間以上前から自由席に並んだ。 曽山さんと江原さんがスノーバー・スコップ・ユマール等を持って見送りに来てくださり、差し入れもたくさん頂いた。 列の先頭だったので座席には座れたのだが、乗った4号車から後ろが松本で切り離されてしまい、 松本からしばらく立っていくことになってしまった。14:00前に白馬駅に到着し、すぐにバスで猿倉へ向った。 天気はとても良く白く雪を抱いた白馬連峰がすぐ近くに見え、気分が高まる。猿倉でプラ靴に履き替え、 猿倉台地への道を登り30分ほどで台地に到着。とてもなだらかな場所であちらこちらにテントがあるので、 しばらく進んでから適当に幕営場所を決めた。 少し風が強いので、雪のブロックをテントと同じくらいまで積み上げて快適なテン場の出来上がり。 まだ時間があるので、翌日の下見をしに出た。夕方やや雲が出てきたので、フライを張った。 夕食は豚汁。少し酒を飲んでから、20:30就寝。深夜に若干雨があったようだ
5/4(金) 快晴
0410起床。朝食は焼き豚入りのラーメンと煮豆。 テントを片付けて、06:10出発。07:10小日向コル到着、ここにもテントが数張りあった。 浜野、井上、原の順番で双子尾根の稜線を進んだ。雪は多めのようで、特に危険な箇所も無く、09:30樺平到着。 予定ではここで一泊するのだが、あまりに時間が早いので、この日のうちに登ってしまうことにした。 前後のパーティーは、合計10名ほどである。樺平から急な斜面を登り奥双子のコルに到着。 ここから先は狭い稜線が続くが、一つ目の岩峰は、雪が十分に残っているため左側から捲けた。 両側が切り立った稜線をさらに進んだが、風が強いので緊張を強いられた。 息をきらせて急な斜面を登り、ジャンクションピーク到着10:40。雲もほとんど無く、白馬の町が一望できる。 スキーやスノボーを担いで登ってくる人も多い。 ここまで岩峰がニ箇所あるとのことだが、二つ目には特に気付かず、ザイルを出すこともなかった。 雪が多いためだろうか。小休止後にさらに尾根を進んだ。傾斜も急で左右が切り立っている。 ピストンで降りてくる人も多く、ザイルを出している。 我々は確保するポイントも無いためザイルを出さずに登っていくが、かなりの緊張する場所が何箇所かあった。 頂上直下には大きな雪庇が出ているが、その北側から回り込み、頂上到着11:50。 風が強いため、記念撮影をして早々に白馬岳に向けて歩き出した。 村営頂上小屋到着13:30。荷物を置いて白馬岳へピストンし、白馬岳頂上到着14:10。 白馬主稜を登ってきたパーティーがいたので話を聞くと、雪は十分ついているらしい。 雪が無いとボロボロの岩が出ていて、とても悪いらしい。 頂上小屋に戻り、下山開始15:00。大雪渓は雪が腐っており、尻セードではあまり滑らなかった。 白馬尻付近到着17:00。猿倉台地が見える、南側尾根末端の中腹に、テント設営。 周囲に他のテントも無く風も弱い地形でとても快適な場所だ。お湯を沸かして浜野さん持参のゼリーの素を溶かし、 雪で冷やして固めた。とてものんびりとした時間だ。 夕食は井上さん特製のマーボ茄子、辛いが美味かった。二晩目にして合宿最後の夜なので、酒をひたすら飲み、 10時頃カレーうどんの夜食を食べ、さらに酒を飲んだ。日付が変わる頃ようやく就寝。 夜は風も無く、シュラフカバーだけでも暑かった。
5/5(土) 快晴
06:00起床。朝食はトマトソースのインスタントマカロニ。フリーズドライなのでとても速く出来る優れものだ。 テントをたたみ下山。30分ほどで猿倉に到着した。タクシーを呼び、10時前に白馬駅前の温泉、「みみずくの湯」に到着。 山から下りて来た人が10人ほど、開くのを待っている。ここの風呂は露天風呂から白馬連峰を一望できる贅沢なところだ。 汗を流した後、白馬駅まで5分ほど歩き、10:45発の電車で松本へ。松本では、「高橋」に寄った。 ソースカツ丼の大はかなりの量だったが、山から下りて来たばかりだったので、完食。その後、松本駅で解散。
今回の合宿は若手メンバーだけだったが、天候にも恵まれて無事に終えることが出来、とても有意義な山行だった。 今回は自分が計画書を作成したが、厳しすぎず緩すぎず適度なスケジュールを組むことが課題だと感じた。
