6月5日(日)ベルニナ山岳会主催の確保トレーニングに参加してきました。
確保トレーニングはベルニナ山岳会、東京緑山岳会、横須賀山岳会が春と秋に実施する三会合同のトレーニングです。
新人の自分としては非常に充実した内容のトレーニングとなり
大変勉強になりました。
場所は神奈川県山岳スポーツセンターで
施設としては非常に綺麗でワイヤーウィンチ等もあり
確保トレーニングとしては最高に充実したロケーションです。
1つ目のトレーニングメニューとして
肩絡みでのビレー
30~40kgのタイヤをワイヤーウィンチで吊り上げ、任意のタイミングで落下させ
肩絡みでロープを体にかけ出来る限り支点やタイヤに負荷を掛けないよう
摩擦でロープを受け流しながら確保するというトレーニング。
このビレーは夏場ではナカナカ使用する機会は無いそうですが
冬場の特にスタンディングアックスビレー等においては非常に大切なトレーニングと言うことです。
支点にしっかりセルフビレーを取り肩がらみでロープを体に回します。
タイヤの落下をロープの摩擦で受け流しながらしっかり確保し
次に仮固定に入ります。
新人の自分にとって、ここが一番もたついてしまう訳ですが
何度も練習してスムーズな流れをしっかり身に付けたいところです。
仮固定後はオートブロックで両手を自由に出来る状態を作ります。
オートブロックは角度が付く事でより抵抗が強くなるため
横に移動します。
オートブロックがしっかり効いている事を確認しながら
仮固定を外し、支点にカラビナを掛けイタリアンヒッチ(半マスト結び)で
タイヤをゆっくりと下ろします。
言葉だけだと簡単に思えますが、新人の自分はいきなり実地トレーニングに入らず
まず、一連の動作をそれぞれ練習した後タイヤ落下の練習に入りました。
2つ目のトレーニングは
自己脱出
トップ、セカンドどちらの状況でもありうる
誤って落下してしまった際に宙ぶらりんになってしまった場合
ロープを使って登り返すトレーニングです。
使うのはスリング2本で足にかける長めのスリング1本と
ハーネスにかける短いスリング1本。
自分の場合、プルージックでスリングをロープに効かせて登りました。
この後、お昼をとって一休み。
ここの山岳スポーツセンターにはフリークライミング用ボードもあり
我々とは別のパーティーがフリークライミング目的で楽しんでいました。
3つ目のトレーニングは
懸垂下降中の仮固定
自分の場合、最初の1本目は仮固定の結び方がイマイチ不安だったので
かなり地面すれすれの場所でレクチャーを受け
2度目の懸垂で仮固定をしっかり自前で行いました。
さすがに代表は懸垂も
仮固定も鮮やかです。
4つ目のトレーニングは
要救護者のシート搬送時の包み方
こちらはトレーニングと言うよりレクチャーと言う形での
説明になりました。
ツェルトを利用した要救の包み方はナカナカ大変で
今回、時間も無く実地トレーニングとまでは行きませんでしたが
是非とも習得しておきたい技術でした。
そのほかにも歩けなくなってしまった方を担ぐ際に
ザックを利用した方法などもレクチャー頂き
こちらについては直ぐにでも使える技術だと思いました。
この後は、再び肩がらみでタイヤを確保する練習などを行い
地面からの支点をなくした場合の衝撃の違い等を体験し
30~40kgのタイヤであっても体が浮き上がってしまう衝撃に驚きつつ
実際の本ちゃんに向けての心構えが出来てよかったです。