明星山 P6南壁 フリースピリッツ

明星山

■日時 10月10日(土)

■場所  明星山

■目的  アルパインクライミング

■メンバー 飯田さん、熊田さん、タナアミ(記)

■天候 晴れ

■タイムテーブル

展望台横の駐車場05:30 – 06:00ルート取付06:30 – 13:30ルート終了点13:45 – 15:00展望台横の駐車場

■ギア:60mロープ(2本)、クイックドロー(~18本)、120cmスリング(2本)、カム(フィンガー〜ハンド1セット)

■コメント

チャレンジアルパインクライミング(東京新聞)のトポによれば、13ピッチ、全長485m、5級下(V+,5.8)がフリースピリッツ。フリーのアルパインとしては易しくない。他の方の記録を見ると、完登しているパーティもいるが、時間切れ途中撤退やトップアウトしても日没のため下降路途中でビバークなどの記録も目についた。岩場の弱点を突くためのトラバース、クライムダウンや、他のルートとあみだくじのように入り組んでいることから、ルートファインディングに苦しめられるだろうと考えていた。「壁ビバークの可能性もあるかも」そういうセリフが出てくるくらいの気持ちで臨んだ。

日が出て明るくなった05:30に駐車場を出発。小滝川の裸足徒渉を考えていたが、この日は水量が少なく飛び石で難なく小滝川を渡ることができた。先行パーティ1組も取付きに迷っていたようで、一緒に探し06:00には取付きに到着した。

核心はウメボシ岩がある第5ピッチ。3つの核心があった。ウメボシ岩に至るハング下のトラバース、ウメボシ岩の乗っ越し、ウメボシ岩の後のクライムダウントラバース。高度感もありスタンスはよくないのだが、ホールドはしっかりしたものがあり、スタンスなくともスメアリングで冷静に対応できる技術があれば問題なく登れると思う。そういう意味で5.8のグレーディングは納得できる。

もう一つの核心はパノラマトラバースの後の第12ピッチ。”凹状のスラブから凹角”とトポの記述を疑いたくなった。それまでの緩傾斜の壁に慣らされていたせいかもしれないが、傾斜が緩くなくフェイスでは?と感じた。リードの飯田さんでも「いきなりグレードあがっているんだけど、本当に5.8?」と言うくらい。ホールドの分析とムーブの組み立てをすれば、簡単に登れた。それまでのピッチがとくに考えることなく登れるような易しさだったからだと思う。

日本マルチピッチ(山と渓谷社)では”ピッチ数は13となっているが、これはロープを60mにすればかなり少なくできる”と書いてあり、いつくかのピッチを繋げて登った。第1,2ピッチを繋げてワンピッチにした。第8,9ピッチも繋げた。

第10ピッチあたりはたくさんのルートが交わるところでルートファインディングが判然としなかった。リードの飯田さんは、鷹ノ巣ハングの下の黒い垂壁を右から巻く5.11cのキャプチュードルートに進み、途中で戻って来た(僕らはマジで11cをフォローするのかとヒヤヒヤした)。

下降路が良くなかった。藪こきして適当に降りていたら突然ピンクテープありの踏み跡にぶつかり、小滝川までずっと続いていた。ピンクテープの多さから終了点からの下降ルートが違っていたのだろうと思う。

15:00に駐車場へ戻ったのだが、北アルプス縦走のはずの都築さんがいた。登っている最中に対岸の道路でずっと壁を眺めている人がいるなあと思っていたが、知り合いとは思わなかった。

「登っているパーティの様子を見ているだけでも一日中飽きないよ」たしかにそうだった。

登っている最中は先行パーティと僕らの2パーティかと思っていたが、8人の団体パーティ、2人2人の計4人パーティなど結構な数のパーティが左岩稜に取り付いていた。4人パーティが時間切れで懸垂下降していたが、見ていてとても不安になる様子だった。次の懸垂支点がわかっていないようで懸垂トップの人はおそるおそるだし、中の1人は懸垂下降自体が慣れていないようだった。17:30の日没の暗い中、撤退パーティのトップが小滝川の河原まで降りたのを見届けてしまった。15:00に戻ったのに2時間半見ていた飽きなかった。

もし取付きの時間が遅れて後続のパーティと混じっていたら渋滞にまみれて時間切れ撤退になっただろう。そのうえ懸垂下降で時間取られてヘッデン懸垂になる可能性もあった。「壁ビバークの可能性もあるかも」そうかもしれない、文頭のセリフと違う意味で。。。そういう判断することも含めて、5級下なのかもしれない。

岩の弱点を突き過ぎなんじゃないかなと思いました。もうちょっとクライミング自体を頑張って直登したりして5.10aくらいのグレードのルートを取ってもいいんじゃないかと。あくまで個人の感想ですので。

2日目の日曜日の天候が悪いことから、予定していたマニフェストルートはキャンセルして帰ることになった。

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フリースピリッツの取付き

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ウメボシ岩へ向かうトラバース

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中央バンドの下端から右に回りこむ

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パノラマトラバース

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パノラマトラバース後のピッチ フェイスくらいの傾斜

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下降を終えて小滝川を渡る橋はこんな感じ

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糸魚川市内の蒸気茶屋で鱈汁を食べた

名称未設定

都築さん撮影 中央バンドの下端の下に僕らがいる(はず)


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  1. 「岩の弱点を突き過ぎなんじゃないか」とかいうのだったら「傾斜が緩くなくフェイスでは?」とかいうんじゃねえ。
    クラシックルートを登る態度が全くできていない。
    おまえはクライマーとして失格だ!