初冬の塩見岳ー南アルプスのつわもの達を知った山行

■日時 12/3
■場所 南アルプス塩見岳
■メンバー Yone (記)
■タイムテーブル
1:30 駐車場
2:00 登山口
4:00 5/10
6:00 三伏峠
8:00 本谷山
10:00 塩見小屋
12:30 塩見岳
14:00 塩見小屋
16:30 本谷山
18:00 三伏小屋
20:00 登山口
20:10 駐車場

毎年12月の頭は厳冬期に向けてトレーニング代わりの登山か、アイスクライミングにいっている。今年はいまいち気温が下がらずに初冬の山行を計画した。場所としては、昨年途中で引き返した奥穂、もしくは槍ヶ岳を考えていた。しかし最近南アルプスとのかかわりが頻繁に出てきたために、こちらを選択した。南アルプスでは三伏峠からのルートはまだ一回も訪れたことがないので、ここから塩見岳を目指す。

1:30に駐車場を出発する。帰りのことを考えて自転車で登山口まですすむ。往路はかぎりなくゆる~い上り坂のためにあまり自転車の効果がない。たち漕ぎをしても、がんばってペダルを踏んでも腰が痛くなるばかりで足取りが重い。それでも30分ほどで鳥倉登山口にたどり着く。

靴を履き替えて早速歩き出すが、いまいちルートが判別しない。南アルプスだからこんなものかと思ったが、倒木とすべりやすい斜面となり、それでも適当に進めるところを登っているうちに明らかにコースから外れていることが分かった。5分ほどトラバースして登山道に入る。すばらしい登山道である。

夜中の登山は最初の一時間くらいが最もメンタルにきびしい。
「いつもなら酒飲んで寝ているのに」
「平日でしかも夜中にこんなところで荷物しょって登っているなんて」
「こんなのよほどのものずきだろう」

と独り言ちしながら足を進めていくと、後ろから音がする。振り返るとぴかっと光るものがあった。鹿の目が反射しているのかと思いきや、、、登山者である。マジで!?素晴らしく健脚であっという間に追いつかれた。
「いやあ、こんな時間にいるもんですね」
「そうですねー」

お互いに少々びっくり、「頑張りましょう」と健闘を祈りあうとあっという間に進んでいった。うーむ、南アルプスの登山者はつわものである。

このルートは三伏峠までは1/10~10/10まで道標があるのでわかりやすい。

途中の水場はしっかり凍っていて、水をとることはできない
8/10か9/10だったか、次第に明るくなったところでふたたび後ろから足音がする。またもや!登山者である。平日で、しかもまだ6時前だから夜中に出発。こちらの方は毎年このエリアに登っているとのこと。やはり健脚であっさりと追い抜かれた。いやあ、一番初めに出発したけど、一番びりとはこれ以下に。南アルプスはつわものがそろっているようだ。

三伏峠で一服してすぐに出発。稜線上はほとんど雪がなくアイゼンは必要ない。あっという間に小屋が小さくなる。

すでに塩見岳は目の前であるがこれが遠いというのはよくわかっている。

本谷峠には8:00、塩見小屋へ10:00に到着した。最初にあった登山者はすでに塩見岳の往復をすませていた!2番目の登山者は準備がおわり出かけるところであった。

ここから塩見岳を目指す。一つ目のピークを越えていくと、冬季登攀の対象となる塩見岳バットレスが見えてくる。

こちらの岩壁は確かに面白そうなルートである。ただ現時点ではあまり雪がついていないために逆に難しそうだ。ぜひ機会があればチャレンジしてみたい。

塩見岳の頂上からは富士山がきれいに見えた。蝙蝠、小河内、荒川岳など全部見えている。こちらを縦走するのもやはり楽しそうである。

塩見小屋につくとすでに2時近く。登り返しも考えると5~6時間はかかるので、ヘッデン残業である。早出、残業とはこれいかに。

三伏小屋の手前で日は落ちてきた。

暗闇の中を登山口まではダッシュ。こちらはほぼ下りであった。登山口から駐車場まではかぎりなく緩い下り、自転車のペダルを漕ぐ必要はほとんどなかった。しかし薄着で自転車で飛ばしたせいか、微妙に低体温症気味になった。駐車場へは20時過ぎに到着。

南アルプスのつわもの達の強さをしった山行であった。


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