黄蓮谷右俣 Version2.0

■場所  甲斐駒ケ岳 黄蓮谷 右俣

■目的  アイスクライミング

■メンバー  ヨネ

■天候  晴れ

■タイムテーブル

12/17

23:55 竹宇駒ケ岳神社駐車場

12/18

6:30 六丈沢下降地点

8:00 六丈沢と黄蓮谷の出合

8:30 二俣

9:00 奥千丈の滝

10:00 インゼル

12:30 奥の滝

15:00 9丈あたり

17:00 8丈の岩小屋

12/19

4:30 8丈の岩小屋

5:30 七丈小屋

6:30 5丈

9:30 竹宇駒ケ岳神社駐車場

さて12月あたまに大失敗してしまった右俣、あまりにも散々な結果に来年はなんとしても!と決意を新たにしていた。

しかし今年の氷の具合がよかったこと、これは12月初頭にいったときにも氷の具合の良さと積雪から見て今年は数年ぶりのアイスのあたり年だと考えていた。さらにイギリスにいる知り合いと話した際に、フランスのスキー場も今年は過去15年からみて、すばらしい雪の具合。つまり今年は北半球として氷と雪に恵まれている、であるならば今年行かずしていつ行く?

ということで家族に伺いを立ててみたら、な、なんと許可が下りた。ということで再度黄蓮谷右俣へ突入。

前回の反省を生かして今回の行く前に改善したことは

  1. 午前0時から歩き出すようにする:6丈下降は暗闇では難しいものの、前回は明るくなりすぎてしまった。
  2. 少し軽量化すること:時間を早くするとと同時に少し軽量化をはかる。残念ながらほとんど削れなかったが予備食料、ギアを調整することでおよそ500gほど減らすことができた。
  3. 高度を地図に書き込んでおく

神社から6丈下降地点まではほぼ前回と同じ、6時半についたために下降地点でだんだん明るくなってきているのでルートファインディングは問題がない。ここまでは計算通り。

さて前回失敗した黄蓮谷に入るところであるが、結論から言うと出合までのトレースは前回のルートで正解であった。しかし大部分の人がここから坊主の滝まで下りているらしくて、トラバースして黄蓮谷にはいるトレースはなかった。このトレースがなかなか核心であった。斜度が緩いものの岩の上に雪が乗っているだけであるのでいつ滑り落ちるかわからない。すべったら坊主の下までまっさかさま。まさかこんなところで終了にならないよね、、、おそらく20mほど上流に対岸にちょっとした岩壁の隙間があったのでそこから黄蓮谷に入るのが良いと考えられる。

無事に黄蓮谷にはいり、ここからはひたすら登るだけ。奥千丈はがっちがちに凍っている。斜度は緩いものの氷が硬くて手の握力を持ってかれてしまう。

インゼルは逆にしっかり氷がついているために安心感がある。前回来たときには雪が乗っているだけの場所が多かったのですごく怖かった。しかし今回は12本のアイゼンの爪がきっちり聞いてくれるのでガシガシと登っていくことができ、時間もそれほどかからなかった。

奥の滝まではひたすらひざ下ラッセル。トレースがあるものの半分埋まっているのと、いきなりなくなっていたりするので時間がかかる。

奥の滝は下の滝はいまいちであるが、上の滝はばっちり氷結している。ソロクライミングするかを迷った。

斜度が緩いとはいえ、フリーソロでは30m以上万一滑ったら命の危険がある、ソロクライミングならば問題はないが時間はかかる。この時点で12時であり、もしここで時間がかかりすぎると今日中に抜けられるかわからない。ということで前回とおなじく、やっぱり安全第一だよね!?と言い訳をして脇をのぼっていく、、、案外これまた悪い。ほぼ垂直の草付を泥と氷のミックスでバイルを指しながら登っていく。案外氷のほうが楽かも?

この先はひたすらラッセル。およそ3時間ほどで9丈に到着。山頂には15時ちょっとすぎに立つことができた。

 

 

山頂後は本日の宿8丈の岩小屋へ、夏も来ているのですっかり常宿。さらっと夕飯を食べこの時のために持ってきた焼酎をありがたくいただき就寝。

翌日は3時半に起き、コーヒーを飲みすぐに出発する。さすがに一晩寝ただけであり疲れも取れていて快調に飛ばせる。神社についたが9時。ここで店のおばさんから近所でボルダリングイベントがあることを聞いた。せっかくだからどうといわれたが、いや、さすがに今降りてきたばっかりだし。

今年登れたのは本当に生暖かく見送ってくれた家族のおかげである。その感謝を胸にしまって東京へと帰路についた。


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