黄蓮谷右俣~大失敗の巻

日時 12月4日(月)

■場所  甲斐駒ケ岳 黄蓮谷 右俣

■目的  アイスクライミング

■メンバー  ヨネ

■天候  曇り~雪

■タイムテーブル

12/4

0:40竹宇駒ケ岳神社駐車場

8:30六丈沢下降地点 9:00

11:00 六丈沢と黄蓮谷の出合

11:00  六丈沢周辺 15:00

15:40 坊主上

18:00 六丈沢下降地点

1:30 竹宇駒ケ岳神社駐車場

今年の夏に甲斐駒に来たが、天気にめぐまれずあっさり敗退、冬で挽回するぞ!。とはいいつつ黄蓮谷は氷具合、積雪等からスケジュールが難しい。12月は比較的仕事に余裕があるので、天候を見ながらソロで行くことにした。久しぶりのソロ、去年左俣にはいっているので5年ぶりの右俣を目指す。

ただいくのもつまらないので、いくつかの野望に満ち溢れていた(・・・はず)。

  1. 黄蓮谷~中央稜継続登攀をするために2泊3日の分の装備を背負って登攀する。
  2. 行動時間を24時間まで伸ばす。

1については黄蓮谷~甲斐駒ケ岳頂上~8丈の岩小屋を想定、その場合には荷物を5丈、七丈にデポすることはできない。黄蓮谷は谷もしくは頂上でのビバークをしないかぎりは一日目がもったいないことになる。また2)として今回はソロでもあったために24時間行動をして8丈までねばることが目標。

午前一時近くに竹宇駒ケ岳神社駐車場を出発。日曜日の夜中だから車も2、3台地元の軽トラのみ。落ち葉がかさかさいうのを聞きながら、ひたすら尾根を登っていく。ときおりシカがケーンとなく声がする、こんな夜中に誰だよとでも言っている。月がほぼ満月だった。ヘッデンが最小限の明かりでも登山道はくっきり見える。今回は夜間行動が多いために、ヘッデンの電池はなるべく温存したい。

空がずいぶん明るくなってから6丈沢下降地点に到着、それなりに汗もかきおなかも空いていたのでゆっくり朝ごはんを食べながら準備する。ハーネスをつけ、荷物を組み替えて登攀具をザックの上に詰めなおす。途中で寝るかもしれないと思っていたので登攀具を下に入れてあったが結果としては最初に荷物を積める時点で登攀モードにしておいたほうが時間の短縮になる。

下降してすぐ先客にあう。先日中央稜で今日は左俣ということ、すでにがっつりつと冬山を楽しんでいるようだ。六丈沢をそのままひとりで下降する。こんなに時間がかかったかとおもいつつ1時間半ほど下降、沢床におりつく。この時は気づいていなかったが実はすでに坊主の滝の下に降りていたらしい。沢床でお茶を飲みながら案外遠いなとのんきに考えていた。

六丈沢は左岸に行かなければならないので左側をみているとちょうど平坦になっている地形があった、あそこを抜ければ黄蓮谷だろうと勝手にかんがえて左岸にわたる。

渡ったところには幕営の跡がある。ここには赤と黒のテープがありまるでここが正しいルート!だと教えてくれているようだ。この時点でますますルートがあっていると勘違い、そのまま左側の沢に入る。

沢に入った地点は左側に水のない岩壁、右に薄り氷が張っている。まえもって写真を見ていれば明らかに二俣と違う地形である。しかしこの時点は正しいルートにいる、かつ去年来ていたことからまったくルートの確認をしていなかった。そのまま右のアイスを上っていく。

氷をのぼるとそこは氷の回廊のはず、、、がなぜか荒れた沢の中。この時点でもまったく気づかず、こんなものだったけとひたすら登っていく。途中からは倒木、岩塊斜面で沢を詰めることができず左岸側の尾根に移る。ルートもおかしい、方向もおかしい、そもそもなぜ尾根か、この時点であきらか右に来すぎていることを理解する。地図をみると水平に移動していけばどこかの沢に出ることが分かったので、ここから怒涛の水平移動、ここでも赤と黒のテープが一か所見つかった。

荒れた藪を越え、木につかみ、ワイドクラックをずりずりおり水平&少しづつ下降する。たどり着いた先は(どこかの)沢の真上、しかしここからおよそ40mは逆相の垂壁で降りることは不可能。しょうがないので懸垂下降。一回目は垂直に降りた2回目の懸垂下降ではまだ沢床に降りられない、かつ3回目用の懸垂支点は目につく限りない。しょうがないので90度水平懸垂(懸垂とは言わないが、、、)してロープの長さを稼ぎ、3回目にして沢床につく。

いったいここはどこの沢だろうか、目の前を見ると踏み跡があり、さらに大きな滝が見える。こんな滝あったっけ。写真をまったく見ないできたのでわからず。後で考えると坊主の滝。しかしこの時点ではとりあえず大きな滝の上に行けば何かあるだろうと考え滝を登ろうとする。

滝は部分的にすかすかでありソロで登るにしては支点が不安。ふと横の沢を見ると巻き道があるっぽい。よく見ると踏み跡もかすかにある。ここにまたしても赤と黒のテープがある。テープを追っていくと沢の真上にでる。今度は15mの一回懸垂で沢床におりつく。

もはやどこにいるかはわからないがこの時点ですでに16時。雪も次第にパラついてくる。沢床にいると雪崩が怖いので右岸の尾根をからめて登っていく。

今日中には沢を抜けるのは厳しい。しかし雪が積もると雪崩の危険性もあるしラッセルも大変になるので、行動可能な限り登ることにする。幸い雪は降っているものの比較的明るいので行動自体に不都合がはない。

18時位から沢がせばまり両側の稜線が集まってくる。おかしいこの標高(2200位)なのに、なぜこのような地形になるのだろうか、、、といきなり上の稜線に出てしまう。ななんんと、そこには開力霊神の石碑、つまり6丈沢登ってきていたらしい。

別の意味でどっと疲れる。この時点で選択肢は2つ。ここで寝てもう一回明日右股に向かうか、このまま帰るか。残念ながら登山道にはすでに5cmほどつもっている。この雪は一晩中降り続くことが予想されるので黄蓮谷下部は雪崩の危険性もある、、、といいわけしつつもう疲れたので帰途についた。

最近の山行ではよく道に迷うので、反省せねばのつもりだったがますますもってどうしよう、、、

 


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