谷川岳 幽ノ沢 V字右

東出(記録)、須藤、広島
金曜晩、南武線谷保駅集合。須藤さんの車で出発。一ノ倉出合で幕営。翌17日、天気は今一つで岩も湿っていたが、とりあえず幽ノ沢へ向かう。雪渓の状態が分からないので展望台経由で二股へ。二股付近は雪渓が残っていたが、二股から下は崩壊しており、展望台経由で正解だった。濡れたカールボーデンを取り付きへ。誰もいない。中央壁正面フェースへ向かう。が、適当に見当をつけてトウフ岩の右上あたりをトラバースし始めたところ(トラバースルートはもっと上のあたりだと後から分かったのだが)、水のしたたる草付が殊のほか悪く、1ピッチザイルを伸ばしたところでガタプルになって引き返す。
やや迷ったが、V字の右なら多少濡れていても大丈夫だろうとルートを変更する。右俣リンネを渡り、2ピッチほど登ったところで草付に何か黄色いものが落ちているのを発見。どうせホキたシュリンゲだろうと思いつつ、そばまで登ってみると、なんとシャルレのアイスバイルが落ちているではないか。こんなもん、まともに買ったら2,3万円する代物だ。思わず「やったー」と雄たけびを上げてしまった。岩が濡れてなければV字の右など絶対来ないルートだが、今日は来てよかったとつくづく思う。話は戻って、ルートにピンは少なく、45mまるまるノーピンのピッチもあったが、順層の岩がガッチリ掴めて多少の濡れは気にならない。核心手前のテラスでボルトが数本打ってあり、ここで広島か須藤さんに登ってもらうことにした。広島が行きたいと名乗りをあげてリードする。核心からその上の草付へ。すぐに石楠花尾根に飛び出す。そこでザイルを解いて堅炭尾根へ。ぬめった堅炭尾根は非常に歩きにくい。
一ノ倉出合いに着いたのが16:00頃。須藤さんは日帰り予定のため帰京。広島と駐車場で幕営し、夕飯を食おうとしたが、ヘッドを忘れてきた。しかたないので焚き火を起してナベをくべて米を炊く。でも駐車場で焚き火してよかったんだっけ? まあいいか。翌日は左フェースをと、念じつつ就寝。翌朝、朝から雨。結構降っている。今日は須藤さんと入れ替わりで天津が登りにくる予定になっている。駐車場を探すと、天津が車の中で寝ている。雨は降っているし、どうしたものか。天津は「せっかく来たのだから縦走でもしたい」と。もっともな話だ。で、どこを登りたいのかと聞くと「堅炭尾根」。昨日いやな思いをして下りてきたところに、今日また行くものか。天津には悪いが、2人でさっさと帰京することにした。天津は雨のなか、白毛門まで一人寂しくピストンしたらしい。

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