谷川岳 一ノ倉沢 烏帽子沢奥壁 南陵

日程: 7/6(土)~7/7(月)

参加メンバー:曽山(L)、米田、飯田、大塚A(記)

天候:
6日 曇り
7日 雨

アクセス:車
都内~関越道路~水上~土合駅

山行ルート:
6日
土合駅(3:00起床)~ベースプラザ(4:00)~(4:20)マチガ沢出合い~(4:40)一ノ倉沢出合い~(6:00)南稜テラス(6:30)~(10:50)南稜終了点(11:00)~(14:00)南稜テラス(14:30)~一ノ倉沢出合い(16:00)~ベースプラザ

7日
雨天中止

山行記録:
曽山代表と飯田は9時に池袋集合で土合へ、自分と米さんはそれぞれ個別で土合へ向かった。
自分が土合駅に到着した時には既に代表と飯田は一杯やり終えて寝支度に入っていて
米さんも車の中で既に眠りについていた。
一番最後に到着した自分は到着後の寝酒を楽しみにしていたのだが
ちょっと残念な気分。
しかし、朝3時起きと聞いて仕方ないと酒を諦め自分も早々にシュラフに潜り込んだ。

3:00 起床
米さんの
「おはようございま〜す。」
と言う声で目が覚めた。

シュラフとマット類を片付けそのままベースプラザへ移動。

当初の計画では一ノ倉沢の出合いにテントを張り6日に南稜
7日に中央稜を登攀する予定だったのだが
6日の午後から雨の予報になっていたため出合いにテントを張るのはやめにして
指導センターに泊まろうと予定を変更する事にした。
テント類は車に残置して登攀具と行動食、水分だけを持って出発。

4:00 ベースプラザ出発
指導センター前のゲートを抜けマチガ沢の出合いを通過。

4:40 一ノ倉沢出合い到着

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先週(6月末)まではここに車で入る事が出来たようなのだが
雨のため登攀は出来ず、今週へと延期になった。
一ノ倉沢の出合いでトイレを済ませ水を補給して南稜へと進む。

ブッシュを抜け雪渓へ出たのだが
何気にこの雪が締まっていて靴が滑りやすい。
はじめから雪渓があるのは分かっていたのだが
軽アイゼンやバイル等を持ってこなかったの失敗だった。

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滑らないように気をつけながら歩き
リッジの末端に到着。
更にこのリッジを詰めると
衝立岩がカッコ良く聳える姿を見上げる事が出来る。

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正直、最近自分は全然歩荷をしていなかった性か
リッジを詰めている間にかなりホキて締まった。
こんなにホキたのは随分久し振りな気がした。
夏合宿までには体力を取り戻すべく歩荷に行ってこなくては。。

中央稜には既に1パーティーが取りついていた。
その中央稜の取り付きを通り過ぎて暫く登り詰める。

6:00 南稜の取り付き点、南稜テラスに到着
当初の予定では5名(2名パーティーと3名パーティで分ける)での山行になる予定だったのだが
1名が来れなくなり、ロープが1本足らなくなってしまった都合上
3本のロープで4名1パーティーで登らなければならなくなった。
こうなると、登攀スピードはガクンと落ちてしまうため
我々とほぼ同着の2名の女性パーティーに先行してもらった。

6:30 登攀開始
登攀順は
リード:米さん、2nd:自分、3rd:飯田、ラスト;曽山代表
と言う順。

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1ピッチ目、目の前のハング気味の岩を右から巻いて登りチムニーを抜ける。
やはりチムニーは濡れていてホールドは滑りやすいが特に難しい訳ではなかった。
2ピッチ目、やはりここも一部濡れている場所もあるが短く優しい。
3ピッチ目、草付きを歩いて抜ける。
4〜5ピッチ目、左側が懸垂の下降ルートで右側が馬の背ルート。
下を見下ろすと 一ノ倉の迫力ある景色が美しい。
直線的に登るルートなだけにロープの重さをダイレクトに感じる。
6ピッチ目、終了点直前の垂壁が核心。

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その核心が更に濡れておりフリーでは心もとない。
クレード的には4級A0。
自分もしっかりA0をして終了点に抜けた。
ただ、この核心も岩が乾いていればホールドもあり十分フリーで抜けられる難易度だった。

11:00 下降開始
下降は終了点のすぐ上の奥から懸垂で降りる。

14:00 下降終了
途中、ロープがチムニー付近の小さな岩場に入り込んでしまい
回収が出来なくなり、仕方なく米さんが登り返す事となり時間がかかってしまった。

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14:30 下山開始
行動食を食べながら一通り荷物をまとめ下山を開始した。
この下山は正直登攀以上に緊張を強いられる下山だった。
やはり、岩が濡れている部分等は滑るし何気に傾斜もきつくかなり怖い。
テールリッジから雪渓に入っても雪は当然滑るので軽アイゼンはあった方が良かった。

16:00 一ノ倉沢出合い到着
出合いに下りて来て雪解けの沢の水で顔を荒い暫し小休止。
バス停の方へ歩いていくと水上町の役場の方がいて
「どちらに登って来たんですか?」
っと話しかけられた。
「南稜です。」
っと返し、ここ暫くの谷川の天候について聞いてみると
前の週末も含めずっと天候が悪かったらしい。
曇っているとは言え、山頂まで見渡せたのはこの日が久々との事。
ここから、再びマチガ沢出合いを通り過ぎベースプラザへと引き返した。

本当は指導センターに泊まる予定だったのだが
入り口にある水場の水が涸れており食事を作る事も出来そうにないため
土合駅で一泊する事にした。

土合駅に到着しテーブルで夕食の支度をしつつ宴会を開始。
米さんが買い出しに行ってくれたお陰で冷えたビールを飲めて本当に美味かった。
ここ最近、自分はすっかり酒が弱くなったのか
直ぐに眠くなってしまい飲みが進んだ後の記憶はあまり無い。。
テーブルの反対側に銀マットを敷いてシュラフで寝た事は覚えている。
そして次に記憶があるのは夜1時過ぎの事だ。
駅員さん含め10人以上の人がワサワサ土合駅何やら準備をしている。
そのうちの人に無理矢理起こされ駅から立ち退きを迫られた。
どうやら、谷川岳の山開きの日で深夜から沢山の人が駅に降り立ち
谷川岳に行くのを迎えるためのお祭り?(セレモニー?)の準備をしていたのだ。

翌朝、代表の予想通り雨。
中央稜の登攀は中止となった。
駅内に入りテーブルに着いて朝食の準備を指標とすると
昨晩からいる駅員にテーブルは皆のもので朝食を作ったりと
独占的な使用は遠慮して欲しいと指摘を受けてしまった。
当然と言えば当然なので、駅の外に出て朝食を作った。
朝食を済ませていつもの湯テルメへ。

なんと、ここでサプライズ。
横須賀山岳会の皆さんも谷川に行っていたらしく
湯テルメでお会いした。
湯船につかりながら楽しく会話が弾んだ。

湯から上がり、ここで解散。
帰路に着いた。

感想と反省:
今回の谷川での本ちゃんは自分にとって待ちに待った本ちゃん
ようやく登る事が出来た一ノ倉の登攀だった。
自分は緑に入会してたかだか3年目程度の素人ではあるが
「谷川に行ってみるか。」
っと行った計画は過去何度かあった。
その度に天候や仕事の都合等で延期、取り止めが繰り返されて来て
なかなか一ノ倉を登るチャンスが巡ってこなかった。
それに引き換え今年入会したばかりの飯田はいきなり一ノ倉の登攀を行う事が出来て
本当に羨ましい限りである。
どうも、自分はタイミングやパートナーとの巡り合わせが悪いらしい。

そして反省。
今回ははじめから雪渓がある事を知らされていたのに
軽アイゼンなりショートバイルなりの装備を持って行かなかったのは考慮が至らなかったと思った。
それからシューズの選択もアプローチシューズではなく山靴で行った事。
これ自体は特に問題ではないのかも知れないのだが
通常本ちゃんであれば靴を担いで登る。
登攀の負担を減らしたいのであれば軽い靴で来るべきところ
そう言った考慮をあまりしなかった。
そして最後に、下山時に足を滑らせた事。
米さんに指摘された事だが登攀中に滑って落ちるも登攀以外で滑って落ちるも
怪我したりロクってしまったら一緒と言う事。
テールリッジ最後の部分で集中力を切らして滑って落ちそうになったのは
やはり良くなかった。

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いずれにしても3年程度の素人としては学ぶ事の多い1日となった。


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