三ツ峠

■日程:

5/25(土)〜5/26(日)

 

■メンバー:

曽山、大塚A、大塚B、三浦、米田(25のみ)、中村、飯田(記)

■天候:

5/25 – 晴れ

5/26 – 晴れ

 

5/24(金)

曽山代表・大塚Aさん、中村さん、それぞれの車で前夜発。(米田さん、三浦さんは現地集合)

自分は曽山代表に22時に新宿駅でピックアップして頂き、24時頃に三つ峠裏登山口の駐車場に到着。

スタードームを張り、とりあえず寝酒。少ししてベルニナ山岳会の方々が到着。

自分は買ってきた酒をここで全て飲んでしまう。(山荘にビール自販機があってよかった)スタードームに代表と自分の二人だけという贅沢な環境で2:00頃就寝。

2:30頃に大塚A、Bさん到着、4:00頃に中村さんも到着、そのまま車中泊。

 

5/25(土)

6:00起床。各自準備を整え7:30駐車場を出発。1時間程の歩きでテント場に到着。富士山のパーフェクトな眺めに感嘆する。

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ここで米田さんも合流。米田さんはザックに重りを入れて歩荷トレーニングをしてきた模様。

スタードームを設営して9:00頃に岩場に向けて出発。10分程下りればそこはもう岩場。

 

中央フェイスにて直登カンテ、逆V字ハングを選び大塚Aさんのリードから人口登攀トレ開始。

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僕と中村さんは初エイドということで、まずはあぶみの作成から開始。

自分は材料選びからいくつか失敗してしいたようで、あぶみ用のカラビナに環付を買ってきてしまったり、リストループ用に普通のテープスリングを揃えてきてしまったり、フィフィを中途半端に2個しか用意してなかったりしたが、試行錯誤の末になんとかマイあぶみを2セット作成。

この間に皆は直登カンテ、逆V字ハングをそれぞれトップロープでガンガン登っていく。人口登攀の基本である「巻き込み」姿勢が皆美しい・・・

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自分も逆V字ハングから初あぶみにトライ。「巻き込み」を最初から意識してやってみた。なるほど、「巻き込み」前の「立ちこみ」が一瞬踏ん張りどころだが、それが決まれば両手離しでレストできるという夢の時間が待っている。これがあぶみの世界か・・・しかし内腿が痛い。

 

そんなふうに初あぶみに四苦八苦していると、米田さんは直登カンテを噂のA0で登っていた・・・これはパワーとバランスが両方備わってないと絶対無理。すごすぎる・・・

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そんな米田さんにビレイをして頂き、自分が直登カンテにトライ。そこで・・・はい、やってしまいました。あぶみを落としてしまう。

落とした時点で頭は真っ白、「敗退」の2文字しかないと思っていたが、そんなに甘く「敗退」を許してくれる米田さんではなかった。

手持ちのスリングを使ってその場で即席あぶみを作る方法を伝授頂く。(僕は落とした時点でテンパっていたので何を作っているのか暫く理解できなかったが)スリングあぶみにて登攀再会、長い格闘の末にクリアした僕がロワーダウンで降りてくると、米田さんが言葉をかけてくれた。「じゃあ、もう一回」

 

左フェイスに場所を移して、今度はアパッチハングに取り付く。出だしから傾斜がきつく、あぶみ操作でもたもたしているとあっという間に腕があがってしまう。

ここで初めてフィフィを使ってみる。これも使う為には支点に腰を結構寄せないといけないので、使いどころではクイックな判断が必要だと思った。(フィフィ休憩終了後に外すのも割と骨だった)

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アパッチハングを登る代表と僕。壁に対する腰の位置が全然違う。

 

この後、ビレイヤーをさせて頂くのだがそこでまたやってしまったので反省の為、記述。

ビレイの際、確保器(ATC)がねじれており、ロープが本来の反対側の穴を通っている状態のままでビレイをしてしまっていた。抵抗が小さいバケツ型のATCだったのでまだよかったが確認が足りなかった。あとビレイ用の環付きカラビナと確保機は常にワンセットで分離させないようにしておこう。

 

16:00頃、撤収開始。岩場から7分程歩いた水場で水を補給し、テントに戻る。

岩場で全身ヘトヘトになった後で、テン場までのこの登りはかなりキツい。カッコをつけて水を全部引き受けたら、その後、テントの中で足がつりそうだった。

歩いていないので歩行トレもしないといけない。

ここで米田さんとはお別れ、米田さん、掲示板でもまとめてくれて有り難う御座いました。

 

三つ峠山荘にてビール(560円)を買い、体が冷える前にまずは乾杯。酒とつまみで盛り上がりながらハヤシライスを作る。

食事シーンでの大塚A、Bさんの準備の良さ、手際の良さには頭が下がる。漬け物もおいしかったです。あと、マッコリも。

21:00頃 いい感じに酔狂してきたところで、「来ないのでは?」と思われていた三浦さんが登場。夜登山中に何かの唸り声を聞き、恐怖してここまで辿り着いたとのこと。ご無事で何より。三浦さんがビールを歩荷してきてくれたのでさらに飲みがすすむ。

山では飯も酒も煙草も全てが美味い。

 

5/26(日)

6:00起床。あまり寝れなかったが意識は冴えている。これも山の不思議。

湯を沸かしコーヒーを飲みながら、皆でうどんを作る。湯を沸かしている間は、テント内はサウナ状態に。うどんを平らげ、準備をすませ8:00に岩場へ出発。

 

昨日と同じ、中央フェイス – 直登カンテ、逆V時ハングで本日はマルチピッチに挑戦。

自分は初マルチピッチ。懸垂下降をしたこともなかったのでまずは逆V時ハングを1P登って懸垂下降の練習。

大塚A(リード)、飯田(2nd)、大塚B(3rd)で逆V字ハング組

曽山(リード)、三浦(2nd)、中村(3rd)で直登カンテ組に分かれてマルチピッチ開始。

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逆V時ハングは2P目、核心ハング部分を超えるところまでを目指し、ハングに取り付く手前で一度ピッチを切ることに。

確保支点に取り付いた後のセルフビレイの取り方を大塚Aさんに教わる。ロープでインクノットを作っての自己確保。スリングを使ってのバックアップ。

ヌンチャクを回収しながらの登りも初体験だった。あぶみの登攀にもまだ慣れていない為、登りのペースが安定せず遅い。

3rdで待ってもらってる大塚Bさんに申し訳ない思い。これがマルチピッチか・・・

エイドクライミングのリズムとしては

①あぶみ1をリングボルトにセット → ②あぶみ2を持つ(回収) → ③立ちこみ(巻きこみ) → ④次のリングボルトにあぶみ2をセット

この繰り返しだが、自分の場合は②の際にあぶみをいちいちギアラックに付けて③で巻き込みで休憩。ギアラックからあぶみを外し、それから立ちこむという流れだったので、当然遅い。次回はこの点を改善してきたい。

そして遂に核心の逆V時ハングに取り付き開始。

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逆V時ハング核心を抜ける大塚Aさん

 

真下から見る逆V字ハングの威圧感はすごい。支点とあぶみを頼りに登るしかない。

途中、フィフィを一回使いなんとかハング部分をこえる。ハング内ではあぶみと共に一瞬宙ぶらりんの状態になる為、思わず体が回りそうになる。

なんとかハングを超えた先に一部フリー部分が混じっていたのだが、これが怖い!

あぶみに慣れた状態から突然フリーに移るととにかくホールドが心もとない感じになる。このときに初めて高度感からの恐怖を感じる。

 

なんとかバンドに辿り着きセルフビレイ。ふと横の直登カンテ側を見ると・・・

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あまりにもかっこよすぎる曽山代表の姿がそこに。なんか渋い写真だ。

代表はこの後暫く2P目支点で、2ndで登る三浦さんを暖かく見守っていた。(途中、三浦さんの肩脱臼疑惑事件なども発生)

 

逆v字ハング上部のバンドを終了点とし、ここから懸垂下降。ロープは50mで地上まで足りた。

懸垂で下まで降りると、一連を終えた達成感がじわじわ。プチ生還の喜び。

マルチピッチの開始から終了までの時間を正確に計ってはいなかったが、自分の講習と登りの遅さでトータル3時間程掛かっていたのではないかと思う。

 

直登カンテ組もマルチピッチを終了、曽山代表から自己脱出時のブルージック結びを軽くレクチャー。

その後はあぶみ一段目での「巻き込み」練習を直登カンテで実施。

トップロープは大塚Bさんが人口登攀での初リードで張って頂いた。

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大塚Bさんの登りはいつもスッと立ちこんでいるイメージで壁と腰が離れるということがない。

男が腕の力で登ってしまうところを、足とバランスで登っているのだと思う。

その後は三浦さんと中村さんで最後にあぶみの「巻き込み練習」。僕はビレイの練習。

ATCで暫くビレイしてみて思ったのだが、手繰りの際に下部をしっかり引いていても、少し戻ってしまうことがある。相手の体重にもよる。確保機はいろいろ試していきたいと思っているのだが次はATCガイドか・・それともXPか・・

 

16:30 岩場を撤収。

テントを撤収し下山開始。

 

18:00駐車場に到着。河口湖駅近くの「たかと食堂」で食事をとって解散。次回はエビフライ定食を食べたい。

「たかと食堂」

http://tabelog.com/yamanashi/A1903/A190303/19002914/

 

今回のトレーニングで学んだこと

・あぶみ、フィフィを使用した人口登攀の基本

・マルチピッチでのセルフビレイ(インクノット)

・マルチピッチでの懸垂下降

・ブルージックでの自己脱出を少々。

反省点

・あぶみを落とした → リストループを掛けてからあぶみを持つことを徹底。

・ビレイ時の確保機へのロープ装着ミス → カラビナと確保機を不用意にばらさない。確認をする。

 

トレーニングの感想

初めての人口登攀の感想としては、スラブやクラック以上に「別ジャンル」のクライミングという感じでした。せっかく作ったマイあぶみも改良を進めて次回はもっとあぶみ裁きをリズミカルに行いたいです。

大塚A、Bさんのおかげで初マルチピッチも体験的に行うことも出来、今回も非常に充実した岩トレとなりました。次の岩トレではボチボチ、リードを体験していけたらと思います。

皆様、次回も宜しくお願い致します。ありがとうございました。

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FBに写真がアップされています。

2013 05 25〜26 三ツ峠(写真97枚)

05/25/2013 @三ツ峠(写真79枚)

 

今回のトレーニングを中村さんが動画でyoutubeにアップしてくれました!

20130525-26_三ツ峠人口トレーニング

 

 

 


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