小川山

■日程:

4/27(土)〜4/29(月)

 

■メンバー:

曽山、入沢、多久和、池永、大塚A、米田、中村、本田、北野(4/27のみ)、飯田、大塚B(記)

 

■天候:

4/27 – くもり

4/28 – 晴れ

4/29 – 晴れ

 

■アクセス:車 – 6台

曽山代表・入沢さん・多久和さん・大塚A・中村・北野の車に別れ、それぞれ 26日(金)夜に東京を出発、廻り目平キャンプ場入り。

 

 

■山行記録:

 

<4/27(土)>

7:00起床。非常に寒い。

朝食を食べ、スラブ状岩壁組(曽山代表、入沢さん、多久和さん、池永さん、大塚B、本田、北野、飯田)と親指岩組(大塚A、中村)に分かれ行動開始。

 

スラブ状岩壁組は、まずは曽山代表が「ウルトラセブン」、池永さんが「かわいい女」にトップロープを張ってくれ、新人たちが次々と登り始める。

 

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「ウルトラセブン」をリードする代表

 

本田も北野も飯田も、岩トレ2〜3回目とは思えないほどスムーズに登る。寒くてブルブルなお天気だったが、皆、楽しそう。

 

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「かわいい女」をトップロープで登る本田

 

入沢さんが「ウルトラセブン」、大塚Bが「ウルトラセブン」と「小川山ショートストーリー」をリードしている間に池永さんが「放浪癖」や「オーウェンのために祈りを」にもトップロープを張ってくれる。

 

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「ウルトラセブン」をリードする入沢さん

 

さすがに 5.10代になるとトップロープでも新人たちには難しい。そんな新人たちを横目に、気づいたら多久和さんが「オーウェンのために祈りを」を登り終えていた。。

 

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「オーウェンのために祈りを」を登る多久和さん

 

本田も北野も飯田も、難しくても諦めず何度もトライする。

えらい!とっても勢力的!!私も見習わなければ!!!

 

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「小川山ショートストーリー」をトップロープで登る北野

 

寒い中、それぞれ4〜5本登り、お腹いっぱい状態。。

 

トップロープだと落ちる心配もないから大胆なムーブとかも出来てしまい、物凄く上達したように思えてしまう。引っ張り上げてもらっているのだから、そりゃー少々難しい所でも登れてしまうよね… ということで、勘違いしないように気をつけよう!と思いながら撤収の準備をする。

 

—–

 

親指岩組は「小川山レイバック」を大塚A、中村、共にリード。1本目は普通にリードをし、2本目はトップロープを張って、いわゆる”レイバック”で登ってみたらしい。超人気ルートにも関わらず貸し切りでゆっくり楽しめたとか。。

 

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「小川山レイバック」をリードする大塚 A

 

「小川山レイバック」を登り終えた後、裏側へ移動。

先にいた親切な方々がトップロープを貸してくれ「クレイジージャム」にトライ。トップロープだから…と、ナメて取りつくも、、直ぐ様 ”10d”の洗礼を受け、テンション掛けまくりの悶絶クライミングとなってしまった、、とのこと。。にも拘らず、キャンプ場に帰ってくるなり「俺たちは”10dクライマー”になった!」とホザき散らかしていた。苦笑

 

 

*** 登ったルート***

スラブ状岩壁

◎ウルトラセブン 5.7

◎かわいい女  5.8

◎小川山ショートストーリー 5.9

◎放浪癖 5.10b

◎オーウェンのために祈りを 5.10c

 

親指岩

◎小川山レイバック 5.9+ NP

◎クレイジージャム 5.10d ★★★★ NP

 

グレードは『日本100岩場③』を参照(以下同じ)

*****

 

 

スラブ状岩壁組は16:30頃に薪を拾いながら下山。

親指岩組は少し早くに下山していたらしく、スラブ状岩壁組がキャンプ場に戻ったころ、家族で来た米田と合流しボルダリングをしていた。

全員が揃った所で、曽山代表と池永さん、大塚B、本田がスーパーへ買い出しに。残りのメンバーはBBQの準備。。北野は仕事のためここで帰る。

 

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4月の後半とは思えないほど寒い夜だったが、食後は焚き火隊長の多久和さんのお陰で、立派な焚き火を囲んで皆で楽しくお酒を飲むことができた。

 

24:30ごろ就寝。

 

 

<4/28(日)>

6:00起床。冷え込みが激しい。

曽山代表の淹れてくれたコーヒーを飲みながら朝食のうどんと昼の行動食のサンドウィッチを同時に調理。朝食を食べ、準備を済ませ、、入沢さんと多久和さんは釣りに出かける。残りのメンバーは妹岩へ。

 

11:00過ぎくらいに妹岩の基部に到着すると、既に人だかりができていて混雑していた。

この日はクラッククライミングのトレーニング。まずは、池永さんが空いていた「龍の子太郎」に、中村が「愛情物語」にトップロープを張ってくれトレーニング開始。フェースと違って、ちょっと特殊なクラック。。本田も飯田も初めてで、少々手こずっていた様子。

大塚Aや米田や中村も「龍の子太郎」をリード。ムーブは勿論だが、カムを入れるタイミングや場所など、、見ていてとても勉強になる。

 

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「龍の子太郎」をリードする池永さん 

 

ちなみに、大塚Bは「龍の子太郎」をトップロープでトライ。

大好きなレイバックもあり、無我夢中だったけれどもとても楽しかった。次回は是非、リードもトライしてみたい。(NPを上手に使えるようになりたい。。)

 

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「愛情物語」をリードする中村

 

愛情物語で張ったトップロープで「カシオペア軌道」の1P目も登れるということで、米田と大塚Bが登ってみる。米田のムーブはとってもキレイ。

同じように登れそうな錯覚にとらわれ大塚Bも登ってみるが、使えそうで使えない背骨のような部分などに四苦八苦しまくり。上部まで行くと、万が一滑った時に横に振られてしまいそうだったので、、ビビって上まで行かず少し下のところでロワーダウンしてもらった。とほほ。。

 

 

クラックを堪能したメンバーはマラ岩西面に移動。

池永さんがJECCルートをリードしトップロープを張ってくれたので、大塚A、大塚B、中村、飯田も登ってみる。

 

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「JECCルート」をトップロープで引きづり上げてもらっている大塚B

 

めちゃくちゃムズイ。。

少しずつ体重移動しながらジリジリジリジリ登ってみるが、手も足も置いたり掴んだりする場所がない。私は結局、終了点まで行けず、、後ちょっとの所でギブアップ。無念。。。

 

 

*** 登ったルート***

妹岩

◎愛情物語 5.8 NP

◎龍の子太郎 5.9 ★ NP

◎カシオペア軌道 5.10b ★★

 

マラ岩西面

◎JECCルート 5.10d ★★

*****

 

 

17:30撤収、下山。

先にキャンプ場に戻っていた入沢さんと多久和さんが夕食の準備をしていてくれた。メニューはBBQと豚汁とご飯。。お肉とお魚と野菜と…モリモリ盛りだくさんなBBQ。BBQが終わる頃には既にお腹がいっぱいで、豚汁とご飯は少ししか食べられなかった。。残念。

 

この日の夜も、前夜ほどではないがとても冷え込んだ。夕食を済ませ、前夜同様(いつもか。。)焚き火を囲んで楽しく飲んだ。

先輩方の楽しい昔話を聞いていて、皆さん、お互いのことが本当に大好きなんだなーと思った。それにも増して、多久和さんは本当に焚き火を愛しているんだなぁーとつくづく思った。笑

 

24:00くらいだったか? 次の日の行動予定を決めて就寝。。

 

 

<4/29(月)>

6:00起床。ぽかぽかクライミング日和。

昨日の残りの豚汁とご飯で雑炊を作り朝ご飯。ご飯の後はテントやタープなどなど、キャンプ道具の後片付け。

10:30、入沢さんと多久和さんは帰路につく。曽山代表、池永さん、米田、本田、飯田は八幡沢左岸スラブへ。大塚A、大塚B、中村はガマルート(マルチピッチ)に出掛ける。

 

—–

 

※以下、八幡沢左岸スラブ組の記録は今月入会したての飯田くんが書いてくれました。

 

 

3日目の八幡沢左岸スラブではブラック&ホワイト(5.10b)とジャーマンスープレックス(5.10b)にトライしました。
★両ルートともにネットで調べると5.10cだという情報もあります。やはりグレードが格上げされているのでしょうか?

☆ブラック&ホワイト(10b)
池永さんのリードでスタート。スタートからボルトの間隔が遠く、手も足も安心して使えるホールドは殆どない状態、
ルートを検証しながらのリードで途中、手を痛めながらも登攀を続ける池永さんを見てリードするということの厳しさに背筋が震える思いでした。
続いてトップロープで自分がトライさせて頂きましたが、全く手も足も出ず、へばりつくのが精一杯の状態。ムーブが全く見えてこず、そのまま一本目はギブアップ。今思えばこのときはスメアリングで立つという発想がありませんでした。

 

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代表にビレイしてもらいながら「ブラック&ホワイト」をトップロープで登る飯田

 

☆ジャーマンスープレックス (10b)
米田さんにリードしてもらってトップロープでトライ。ハーネスへのカラビナ装着の基本として、カラビナの向き、確保器と環付きカラビナはワンセットで考えるなどご指導頂きました。「キレイに使って」という言葉が深く染みました。
登攀はまさにドのつくスラブで核心部分はもはやホールドとよべるものはありませんでした。ズリズリ滑りまくりのテンション張りまくりルート変えまくりで何とか登りましたが、このトライ一発で初めて買ったクライミングシューズ(アンドレア・ボルティーニ)のソールは剥がれました。本日、カラファてにリソールを打診しましたがギリギリアウトとの診断。さよならアンドレア。合宿中トライした中でも次元の違うスラブで、是非また挑戦してみたいと思いました。

 

 

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「ジャーマンスープレックス」をリードする米田

 

自分がJSで死んでいる間に代表がB&Wをクリア。続いて米田さんもB&Wクリア。上部核心を何度も検証している姿が印象的でした。
次に本田さんのJSへのトライをビレイさせてもらいました。核心の白スラブ部分を慎重にフォールすることなくクリアしていて羨ましかったです。

自分の2度目のB&Wトライ中(これもギブアップ)に、マルチピッチを終えた大塚Aさん、大塚Bさん、中村さんが合流。大塚AさんがB&Wを初回トライで完登。それまで検証してきたものとは全く違ったムーブでスタート核心部をクリア。エッジ部にアンダーでフィンガーを当て込んでの立ちこみにはシビれました。
最後の思い出にと自分が3回目のB&Wトライ、代表にフットホールドへの足の置き方をアドバイスしてもらい何とか下部核心部をクリアすることができました。そこで全てを出し切ってしまった為、上部にある真の核心スラブ部では一歩目ですら身動きとれず、残念ながら敗退となりました。また力をつけて挑みたいです。

その後、中村さんのB&Wをビレイさせて頂き、初合宿の登攀は全て終了となりました。
ビレイに関してはオーバーアクションとのご指摘を頂き、後で写真を見ると確かに壮絶すぎるビレイ姿でありました。やはり登攀中にもテンションを掛けすぎていたようでまだビレイヤー失格だと認識しました。ロープの結び方、収納などに関しても同様、苦手そうな分野だと再認識したので今後カバーしていけたらと思います。

今後の課題
・エイトノットを体で覚える
・各種ロープ収納を体で覚える。(ロープを早めに買う)
・支点の知識を付けておく。
・各種掛け声を覚える。
・積極的にビレイをしていく。

合宿トータルではトップロープでいろいろと登らせて頂き最高に充実した岩トレとなりました。リードをして頂いた皆様には只感謝です。

 

 

(以上、飯田くん記、、素晴らしい〜!!)

 

—–

 

 

◎ガマルート

 

11:30 登攀開始。

 

-1P目(5.6〜5.7)

ガマスラブ基部にいた方に教えて頂き、1P目割愛。  2P目まで歩いて登る。

 

-2P目(5.9)

大塚A(リード) – 中村(2nd)- 大塚B(3rd)

一見、そこまで難しそうに見えないスラブだが、、出だしの数メートルが滑りやすく難しい。実際に足が滑って思わずA0。情けない。。

 

-3P目(5.8)

大塚A(リード) – 中村(2nd)- 大塚B(3rd)

凹角を登り終え、垂直部分をグイッと登ってテラスへ。凹角は、見た感じ「げーっ」って思うが、実際は手の引っ掛かりも良く、そんなに苦労はしない。

 

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「ガマルート」登攀中の中村と大塚B

 

-4P目

ちょっと悪めの急な山道ちっくなところを歩く。石ころや浮いた小さな岩があるので落石させないよう注意。

 

-5P目(5.7)

大塚A(リード) – 中村(2nd)- 大塚B(3rd)

ここも一見すると然程難しそうに見えないのだが、実際はヒヤヒヤもの。バンドに沿って右上したところに一つ目のハーケンがあるのだが、そこまでが遠い(帰宅後ネットで調べてみたところ、以前はバンド上にハーケンが打ってあったとか… )。。念のため、大塚Aはその手前でカムを使用。ホールドも貧しく高度もあるためフォローでも緊張する。ここをリードしたなんて、大塚A、、頑張ったねー。見ていてちょっとヒヤヒヤしたけれども。。

5P目の終了点で後続パーティに追いつかれてしまったので先に行ってもらうよう話す。安定した小広い、いわゆる”テラス”だったので、、昼食がてら暫し休憩した。

 

-6ピッチ目

歩き。結構な高さの岩場をノーハンドで普通に歩けるなんて嬉しい。

 

-7P目(5.4)

大塚A(リード) – 中村(2nd)- 大塚B(3rd)

緩いスラブをペタペタと走るように登る。終了点で前パーティの懸垂が終わるのを待つ。とても風が強く、吹き飛ばされそう。冷えたのか?…お腹も痛い。。しかし、眺めは最高。

 

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裏側に懸垂で下りる

 

下りは懸垂で。 裏側に50mのロープ(ダブル2本)で一気に下りられる。懸垂下降中、大塚Bの腹痛がピークに。。登っているときよりも何よりも冷や汗をかいた瞬間だった。

 

13:30 登攀終了。

 

この「ガマルート」は『日本マルチピッチ』には”超入門エリア”にある”小川山とマルチピッチ双方の入門ルート”と書かれている。が、しかし、、決して入門のように思えなかったのは、ただ単に私が下手クソだからなのだろうか??入門ってことは、当然、他はもっと難しいということなワケで… もっともっと頑張らねば、、と何気に落ち込んだ。。

—–

 

マルチピッチを終えた大塚A、大塚B、中村も八幡沢左岸スラブ組に合流。

「ブラック&ホワイト」と「ジャーマンスープレックス」をそれぞれトップロープで登る。大塚Bに関しては「ブラック&ホワイト」が登りきれず、、無念のロワーダウン。指の力がなさ過ぎて泣けてきた。(技術もないけれど。。)

 

 

*** 登ったルート***

八幡沢左岸スラブ

◎ブラック&ホワイト 5.10b ★★

◎ジャーマンスープレックス 5.10c ★★

 

マルチピッチ

◎ガマルート 5.7(7P)★

*****

 

 

16:30ごろ撤収、下山。

 

下山後、韮崎市健康ふれあいセンター「ゆ~ぷるにらさき」でお風呂。その後、近くのオシャレなお蕎麦屋さんで食事をし解散。各々帰路につく。。

 

 

■感想と反省:

ゴールデンウィークはじめ、 計11人での春合宿前半。 私にとっては久し振りの大人数の山行。昨年の秋の小川山では、三連休の中日が雨という残念な天気だった。トレーニングも殆ど出来ず悔しい想いをしながら帰ったので、今回の合宿は非常に充実した楽しい山行だったと思う。フェースにスラブにクラックにマルチ…と、一度にたくさんのトレーニングも出来たし、普段あまりやらないようなムーブも大胆に出来、登れなくても、どんより気持ち悪い気分にならなかった。むしろ、直ぐにでもまた登りに行きたい!と思えるほど、有意義な時間を過ごせたと思う。

私も入会2年目という立派な新人だが、1年目の更なる新人たちは、一度にいろいろな経験ができ、、物凄く刺激的な3日間だったのではないかと思う。もちろん、クライミングだけではなく、キャンプ場での焚き火やBBQも不可欠で、それらがあってからこそ楽しくて有意義な合宿になるんだということも学べたのではないかと思う。

個人的な反省点としては、トップロープばかりやっていてリードを殆どやらなかったこと。ビビリな私は、ついついリードに対して消極的になってしまう。。このビビリも、近い将来、克服出来たらいいなぁーと思う。

 

 

あまり登らずとも、新人たちのためにずっとビレイをして下さったり指導をして下さった先輩方、、本当にありがとうございました。そして、焚き火の日を絶やすことなく点し続けて下さった焚き火隊長こと多久和さん。。是非、本田を焚き火部に入部させてあげて下さいネ(←「ネ」のところはnoraちゃんふうに。。)笑

また秋も(?)よろしくお願いいたします!

 

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—–

FBに写真をアップしました。

2013 04 27〜29 小川山(春合宿・前半)

04/27-29/2013 春合宿 前半 @小川山


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