小川山

小川山
■日時 7月10日(日)

■場所 小川山

■目的 マルチピッチクライミング、フリークライミング、ボルダリング

■メンバー E田さん、タナミー、ツッキー、Kumaちゃん、クロ、体験山行の Yさん

■天候 晴れ~曇り

■メニュー
フリークライミング マラ岩 シルクロード★★★、妹岩 カサブランカ★★★、スラブ状岩壁 水曜日のシンデレラ★★
マルチピッチクライミング スラブ状岸壁 ガマルート(7P)
ボルダリング 水晶スラブ下ボルダー 不可能スラブ 静かの海(三段)、犬岩 YMルーフ(三級)、犬小屋(二段)

■フリー組 コメント(ツッキー記)
今回の小川山は各人がそれぞれ、目標、目的とするルートを登るという趣旨で、前半はフリー(E田さん、 Kumaちゃん、体験のYさん、ツッキー)とマルチ(タナミー、クロ)に分かれてのクライミングとなり、後半は合流し、ボルダリングを楽しむという形で、バラエティーに富んだ内容となりました。

前日(土曜日)は夕方までかなりの大雨でしたが、夜にはすっかり雨も上がり、深夜、道の駅南きよさとに到着した時には天の川が見えるほどの美しく澄んだ星空が広がっていました。

この日の小川山は前日の大雨の影響で、駐車場もガラガラでクライマーはかなり少なかったようでした。
当日は、岩の乾き具合が心配されましたが、午前中は多少湿った感じではありましたが、染み出しもなく、登るには問題はありませんでした。

E田さんが、朝イチでシルクロードにトライ。人気ルートで、いつもは順番待ちでなかなか登るチャンスがなかった様ですが今回は誰も取り付いている人がいなかったため、アップする間もなくトライする形となりました。
12b/cの世界は自分にとっては全く未知の世界でどれほどの繊細なクライミング技術が要求されるのかは、全くわからないけれど、本当にハートが強くないと登れない世界であるのは確かだということは見ていてとても強く感じました。

シルク 核心部

シルク 核心部

Kumaちゃんがカサブランカをリード。 見ていてカムのセットもスムーズで、登りも力強く安定していて、とても素晴らしいクライミングでした。
クライミングは心技体、どれか一つでも欠けていたら出来ないけれど、Kumaちゃんも折れない強いハートを持っているなと感じました。

続いて、体験山行の Yさんがカサブランカにトライ。外岩でのトップロープは初めてとの事。
Yさん仰るに、ジャミング技術はないから、レイバックで行けるところまで登ってみるとの事でした。
ボルがとっても強い方なので、レイバックで3mほどの高さまでは登られていき、さすがにそこで腕がパンプしてしまったようでした。

自分は、カサブランカを、擬似リードで贅沢ダブルビレイで登らせてもらいました。
1年前にトップロープで初めてカサブランカを登らせてもらい、それ以来ずっとカサブランカをリードで登るというのが、自分のまずは第一段階の目標としてきました。
冬の間は、城ヶ崎でクラックを登り、昨年よりは多少なりとも、クラックを登れるようにはなったと思い、今回挑戦させてもらいましたが、しかし、結果はカムのサイズの選択、セット技術も未熟でまだまだたくさん練習が必要だし、ジャミングもまだ甘い部分が多く、登りこみが必要だと痛感しました。

後半は、場所を移動してのボルダリングタイムとなりました。水晶スラブ下ボルダーに、ボルダーは皆無でした。
貸切で思い思いにそれぞれの課題にトライしていました。

ヒールムーブが楽しい。YMルーフ

ヒールムーブが楽しい。YMルーフ

■マルチ組 コメント(クロ記)

8:30 登攀開始-14:00登攀終了

-1P目(5.10b、タナミーさんリード)

ガマスラブ基部に取付いたところ、ガマルートのオリジナルルート(5.6-5.8)がガイド講習会で占領されていた。そのため、ガマスラブ右半分にある白いフレークのさらに右側の5.10bルートを登る。本来はクロがリード予定のピッチだったが、急遽タナミーさんにリード交代。登攀力があると代替オプションが増えることを実感。フォローで登ったが、少しは花崗岩のスラブにも慣れた気がした。

ビレイポイントは立木。

このビレイポイントから歩きで直上すると、ステップ・オブ・フューチャー(5.11d★)、バック・トゥ・ザ・フューチャー(5.12b★★)の取付き付近に出た。さらに左に踏み跡をたどっていくと、すぐに2P目の取付きに付く。

5.10bの取付き

5.10bの取付き

-2P目(5.9、タナミーさんリード)

フレークを手に持って直上して、一つ目のダイクの上に立って、そこから横にトラバースして、スラブを登っていくのが本来のルート。

しかし、当初リード予定だったクロは、フレークの左側にラインが引かれているトポのルート取りの意味を取り違えて左側のフレークの左側の凹角から登ろうとして間違ったことに気付いたためクライムダウン。

私が間違えた原因を分析すると、トポの読み違いだけでなく、近接したり交錯したりする他の複数のルートのペツルボルトや残置ピトンに惑わされた、ということも挙げられる。ルートファインディングの大変良い勉強になった。

このピッチは、右側のケロヨーン(5.7)でも代替可能。先行パーティーは、ケロヨーンを選択していたし、取付きにいた他のクライマーにもケロヨーンから登ることが「ガマルート」だと勧められたから、割とポピュラーな選択なのだろう。

しかし、100岩場とマルチピッチフリールート図集に掲載のトポのとおりに登ることに決め、タナミーさんにリードを交代して登攀続行。

ルートファインディングは難しい

ルートファインディングは難しい

-3P目(5.8、クロリード)

ひたすら凹角をまっすぐ登り、さらに最後の凹角の垂直部分を登ってマントリングして(ここは左から巻くこともできる)、テラスへ。立派な立木がビレイポイント。所々に残置ピトンやペツルボルトはあるがそれだけではランナウトするので、基本的にはクラックにカムかナッツでプロテクションを取りながら登っていく。

ひたすら凹角に沿ってロープを伸ばす

ひたすら凹角に沿ってロープを伸ばす

-4P目(5.0、クロリード)

ちょっと悪めの急な踏み跡をたどって歩く。石ころや浮いた小さな岩があるので落石させないよう注意。ルートファインディングは難しくない。

-5P目(5.4、タナミーさんリード)

出だしに残置のハーケンが2つ残っているが、カムかナッツでプロテクションの代替可能。

ここも立派な立木がビレイポイント。

-6P目(5.7、タナミーさんリード)

出だしのスラブ登りから、乏しいホールドを手がかりにマントリングして、バンドに沿って右上するところが精神的にかなり怖い。グレード以上の怖さを感じる。残置ピトンにお助けスリングがかかっていたので、時間短縮のために利用。

-7P目(5.0、クロリード)

高度感あふれる稜線歩き。コンティニュアンスで行動する技術は持ち合わせていないので、クライミングと同様にスタカットで。

-8P目(5.4、クロリード)

緩いスラブをペタペタと登る。

終了点からの眺めは最高、コーヒーとロールケーキでのんびり休憩。

先週登った烏帽子岩がガマルート終了点の目の前

先週登った烏帽子岩がガマルート終了点の目の前

終了点からは懸垂下降。なぜか懸垂支点が降下地点とは逆側に作られているので、残置の捨て縄を裏側に返してから、50mのロープ(ダブル2本)で降りる。50メートルの懸垂1回で地面に届く距離だが(懸垂の距離は40m)、練習のために途中でピッチを切って連続懸垂の練習をする。支点にダメージを与えないためには、一度かけたテンションを抜かずに懸垂で降りること、ロープを回収することが大切だと学ぶ。また、パーティー内での役割分担(ロープ回収係とロープを畳んで支点にかける係)も懸垂下降の時間短縮には大切。確実に自分のものにしたいです。

バックアップとったうえで下降中に手を離してみる

バックアップとったうえで下降中に手を離してみる


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