緑に入会して以来初めての夏合宿。
しかも自分は9日間、全日程参加という壮大(というか無謀?)なスケジュールで参加した。
今回の夏合宿参会者
M-spo(代表)、iris、タク、POND、ryo、Yone、gomi、tama、arthur、tuka(自分)
8/3(金)
22時新宿西口に集合の予定なのだが自分は下山時、車の乗車人数の都合があわないため
横浜の実家まで車を取りに行き個別で扇沢に向かう事になった。
23時に家を出発してほぼノンストップで中央高速を飛ばし梓川SAでみんなと合流。
豊科ICを下りて下道で扇沢入りをした。
8/4(土)
車中泊をして翌朝、始発のトロリーバスに乗り込むべく支度をしたのだが
チケット売り場には既に長蛇の列が出来ており1本遅い便に乗る事となった。
重い荷物を担いで黒部ダムへ向かうのはこれで自分は2回目
前回はまだ緑に入会する前、マーチンと3000とで室堂経由、立山〜劔と縦走を楽しんでいた
まだ山歩きを卒業する前の事だった。
今回は前回以上に重い食料や登攀具を担いでの入山
しかも、室堂経由ではなくハシゴ谷乗っ越しを越えて真砂沢に入るルートだ。
トロリーバスが黒部ダムに到着し
我々以外の乗車客全員が黒四ダムに向かうところ
駅の入り口を通り過ぎ旧日電歩道へ出る。
天気は上々、まだ日も高くなく涼しくさわやかな空気だった。
8:40
指導役irisさんにより朝礼が行われ出発となった。
日電歩道を下り切り川を渡る。
木板の橋から見上げる黒四ダムの放水風景は壮観の一言。
当然ながら出発して間もない訳だから
まだまだこの景色を楽しむ余裕もあった。
ここから丸山東壁付近までは緩やかに上り下りのある
足場が決して良いとは言えない道を進む。
段々と日も高くなり蒸し暑さを直に感じるようになるが
まだ、みんな体力は十分に残っており元気だ。
景色を楽しむ余裕もまだある。
丸山東壁直下に来た時に見上げた大ハングは最高に迫力があった。
しかも、ここで初めて丸山東壁自体、緑が初登している話しを聞き凄く興奮した。
この先をしばらく進むとようやく内蔵助平にでる。
14:00
内蔵助平に流れる大きめの沢にかかる橋を渡った先で大休止を取った。
びしょびしょになったTシャツを脱ぎ沢の水で洗い
キンキンに冷たくなったTシャツをもう一度着直した時
思わず
「ひょー!!」
っと声を上げる程に気持ちがよかった。
しかし、気持ちがよかったなどと言っていられるのもここまで。
その先に待つハシゴ谷乗っ越しまでの道のりは単に地獄というほか表現が見つからない程に
厳しい登りが続くのであった。。
17:15
大小さまざまな岩がゴロゴロと転がる沢をひたすら登り
何とかハシゴ谷乗っ越しに到着。
この時のほとんどのメンバーが厳しい表情を浮かべてる中
指導役irisさんは常にトップを独走して足取りも軽く凄まじいスタミナを感じざるをえなかった。
19:00
ハシゴ谷を乗っ越して真砂沢側の雪渓にようやく下る事が出来た。
ここから、軽い登りがある先に真砂沢ロッジがあるのだが
さすがに暗くなってしまいヘッドランプを出す事になってしまった。
19:30
真砂沢ロッジにようやく到着。
あたりはすっかり暗くなり
雪渓から吹き付ける風が凄く冷たく一気に体温を奪われてしまう。
ガタガタ震えながら4人テントを1つ、2〜3人テントを2つ張り
ようやく一息つく事が出来た。
21:30
軽く宴会をしつつ食事の用意をし
ようやく夕飯にありつける事が出来た。
メニューはゴーヤチャンプル
arthur一押しのスパムを使ったチャンプルだったのだが
スパム缶のサイズ指定が無かった為に大サイズを用意した為
あまりに脂が重過ぎで自分は全くと言っていい程チャンプルが喉を通らなかった。。。
23:00
就寝
8/5(日) 6:00
起床
天気は最高で実に清々しい。
朝食はソバだったのだがインスタント麵ではなく
茹で溢し麺を持って来てくるため湯を沸かす作業だけで物凄く時間がかかってしまった。
9:00
すっかり恒例となった指導役irisさんの朝礼を行い
長次郎雪渓の八つ峰Ⅵ峰付近を目指した。
真砂沢の雪渓はまだまだ雪が多く残っていたが
さすがに8月なだけあり大きく口を開けていたり
雪渓そのものが崩壊している部分もあった。
雪渓から吹き下ろされる風は冷たいものの
夏の直射日光の方が優勢で
この冷たい風が吹いてくれないと暑さでやられてしまいそうだった。
長次郎沢に入ってちょっと登ると遠くに目指す八つ峰Ⅵ峰付近が見えてくる。
この八つ峰Ⅵ峰付近が目の前に見えているにも一向に近づいてこない。。
歩けど歩けど距離がなかなか縮まらない。
12:00
やっとの事で八つ峰Ⅵ峰付近に到着した時
何やら怪しい雲が八つ峰を包みながら下りて来ていた。
完全に天候が悪化する前に
PONDさん、gomi、tamaちゃんの3人パーティとryo、自分の2人パーティーは
Ⅵ峰Cフェイスの剣稜会ルートに取り付いた。
最初に自分のryoのパーティで登り始めたのだが
自分のルートファインヂングが悪く途中、RCCルート側にトラバってしまい
変なルートをたどる事になってしまった。
1ピッチ目を自分とryoが登ったすぐ後にPONDさんもリードで登って来た。
自分たちは2ピッチ目まで登りgomi、tamaちゃんは1ピッチ目を登った。
14:30
丁度、自分が2ピッチ目を登り切った時点で
下で見ていた代表からタイムオーバーと言う事で
下降するよう指示されてしまった。
本日の登攀はこれまで。
残念ながら下りざるを得なかった。
名残惜しみながら下降を開始しようとしたタイミングで
急激に天候が悪化して来た。
ryoが1ピッチ目まで下降したところから
土砂降りの雨に降られ登攀ルートは滝のように水が流れ出した。
全身びちょびちょになってしまい
自分も懸垂下降で1ピッチ目まで下降してロープを回収しようと
引っ張ってみたがロープが全く動かない。。
びしょ濡れになったロープが支点の這い松にしっかりグリップしてしまい
微動だにしない状況となってしまった。
土砂降りの雨の中まさか登り返しをしなければならないとは思っても見なかったが仕方が無い。
ロープをryoにビレイしてもらいながら自分はロープにアッセンダーをセットし
再び登り返した。
支点のポイントに着くと想定通りロープが肺末に
しっかりグリップしている。
自分の悪いところは装備に捨てスリングを持っていないところだ。
仕方なく2ピッチ目にあるボルトにスリングとカラビナを設置し
完全な状態で残置せざるを得なかった。
Cフェイスの取り付きまで下降が完了した頃に段々と天候が回復し始め
片付けが終わった頃には雨もすっかりやんでしまった。
わざわざ自分たちをびしょ濡れにする為だけに降ったような雨だった。
16:30
重い登攀具を八つ峰Ⅵ峰付近にデポして真砂沢へ下山開始
17:30
約1時間でロッジに到着する事が出来た。
一足先に下りて来ていた代表やirisさん、タクさんは既にテントで1杯始めている様子。
土砂降りにあった話しをするとロッジでは殆ど雨が降っていなかったそうな。。
実に局所的な腹の立つ雨だった。
自分も缶ビールを飲み干し夕飯の支度を開始。
19:30
特性コンビーフ牛丼の完成。
前日のスパムゴーヤチャンプルに比べると格段に食べやすく美味しかった。
21:00
就寝
8/4〜12 剱岳 夏合宿(2)につづく。